「日 掌編」を含む小説

「恵みの雨だよ」 　出かけられない恨みの雨のことを貴方はそう言った。 　あの日から雨の日が好きになった。 　貴方に会えなくなった今も雨が降ると嬉しい。 　貴方が…… 　逢…

僕と、僕の片想いの相手であるよもぎ先輩が所属する天体観測サークル『コメット』。 二年生になった春、変わり者の美少女、若狭さんがインパクトのある登場を果たす。 そしてある日、僕と若…

『深海より現れた歌姫《ディーヴァ》』というのが、彼女のキャッチコピーだった。 そのコピーが日の目を見るときには、彼女はもう死んだも同然だったが。 歌えない歌姫にどれだけの価値があ…

獣の耳があるリオ。ある日「絶対に外に出るな」と言われて一人で留守番することになる。こんな雨の日は昔を思い出してしまってつらいけれど……ともだちが来て、家主も戻ってくると、それが嬉…

ある日の放課後、図書室の事。 工藤瑞希は、幼馴染の來次圭に叙述トリックを教えてと言う。 圭はしょうがなく、叙述トリックとは何かを教えてやる事に。 ※　この物語は、叙述トリック…

巨大セルリアン騒ぎから数日後、一月後のお祝いの会へと備えて今日もレッスンを重ねるＰＰＰの面々。そんな中でジェーンが新しいダンスをお披露目したいと言い出して……。

とある出会いと奇妙な関係を語る「虹」、とある少年が気づいてしまった「ひよこがトマトになった日」、わからないものが多いことばかりをわかっている少女を描いた「彼が見つからない」。たと…

いつもの通学路。寒さだけが違うその日その場所での一つの小さな物語が、静かに幕を開けた。

　彼女と別れ、男だけのクリスマスに招待されたあの日。なにも変わらないような日々の中で、しかし、誰もが大人になってゆくのだと、そんな瞬間を知ってしまった、いつの日かの話。

病気がちで身寄りもない少女はある日、死んだ叔父の部屋でとんでもない遺物を発見したが……。

パッと浮かんできた情景を書いてみただけ。教訓もテーマもオチもない。 短編（掌編？）集となっています。気楽に読んでくれれば。感想や評価くれたら喜びます。

地方の大学に進学した僕は、年上の女の先輩に出会った。 彼女が口にする言の葉は、その薄くつややかな唇とひと続きのように、美しい。 季節は秋。残暑が息を引き取って、木の葉が寂しく鳴…

「あなたの街の物語」コンテスト応募作品。 東京都立川市柴崎町にある諏訪神社を舞台とした掌編です。 夏祭りの縁日でお化け屋敷が出たりする、とても素敵な神社です。

太陽系から巣立つ人類。 そのため、すべてを喰らい尽くす。 ＊「小説家になろう」にも投稿しています（名義：naro_naro）。

　被験者　安田ユイ 　年齢　１８歳 　職業　学生 　備考 　新薬投与により、失神耐性向上、痛覚鋭敏化済み。 棺に閉じ込め、一時間おきに衝撃を与えるアプローチを三日続け、それ以降…

　1942年11月25日　舞台は第二次世界大戦中のソビエト連邦・スターリングラード市の中心部にある4階建てアパート。後に、苛烈な攻撃から守り通した軍曹の名をとって『パヴロフの家』…

ルームシェア中のサキとマイ。ある日、サキが帰宅すると、マイがボードゲームで勝負を持ちかけてきて……。

医学博士の家に書生として住む青年・龍元。ある日、博士の一人娘・真雪の家庭教師を依頼される。真雪は日本人形のような美しさを持つ娘だったが、西洋かぶれの父親の命令で、着物を着ることを…

　その日は――梅雨入りだった。 　テニスに青春を捧げない。少年少女の物語。

雨の日、私はまたあの花を飲む。 ＊第107回コスモス文学新人賞の掌編部門で奨励賞をいただいた作品です。 ＊他サイトでも投稿した作品です。