「簡単 短編」を含む小説

　時は2043年、VR(仮想現実)ゲーム全盛期。東京に住む高校生・ヒロシは、親戚のカヤ姉が勤める中小ゲーム企業でゲームデバッガーのアルバイトを始めた。 　ゲームデバッガーとは、…

世界を巻き込んだ戦争の中、戦争を嫌うものは、静かに隠れ住んでいた。 ケイとジュリは、廃都市の集落に身を寄せていた。 ジュリの明るさに、たくさんのものが救われる。 だがその平…

いい加減仕事を探さないといけないと思い立った奥村貴幸は、ハロワへ向かう途中猛スピードで突っ込んできた自転車の事故に巻き込まれる。 幸い大きな怪我はなかったものの自転車の運転手は仕…

売れない芸人のネタを見るだけで日給50万の、いかにも怪しいバイト。軽い気持ちで応募した俺だったが、それはどんなに面白くない芸人のネタでも絶対に笑わなければいけない、命懸けのバイト…

　一人の平凡な主婦が、いきなり黒いスーツを着てサングラスをかけた男にからまれる。 　そして彼はやがて、彼女を同業者――――つまりヤクザと呼ぶ。 　彼女はどうしてヤクザになったのか。

最近、異世界に転移したがる人間が多すぎる。 現実世界と異世界の橋渡しを行う「異世界調整事務局」は、今年から異世界への転移者を大幅に制限することにした。 入国審査官のベティは、…

沙希は直人に別れを告げた。直人は、よく笑い、よく話す人。そしてとても優しい。 だけど、彼にはいつも他の人の影がある。 ＊エブリスタ様で公開した作品を加筆・修正しております

勇者が魔王を倒したその時、城の周りを十万の兵士が取り囲んでいた。 目的は勇者を殺すため。強すぎる存在は、結局排除される運命。 過ちに気付いて力なく膝を突く勇者に手を差し伸べたのは…

　一台の車が水溜まりを弾いた。 　バス停のベンチ。それを覆う屋根の上で、踊り跳ねる雨粒が子気味の良いリズムを奏でていた。 　――やっぱり、雨は嫌い。 　六月のとある日。僕が…

　インターナショナルな時代となりました。 　いや、時空を超越して、うけとめが可能になった時代になったのです。 　過去の時空に想いを寄せることも、コアラの国で学ぶことも、アメリカの…

帝都へ向かう列車の中で語られる、帝都とそれを取り巻く環境のほんの一端。 蒸奇都市倶楽部の世界設定における都市国家『帝都』についての簡単な紹介をかねた、一人称視点の短編です …

夢は叶えるものではない。プロ野球選手になる夢を簡単に諦めた男が、努力して夢を叶えることのもつ本当の意味について考え直す物語。

　巷ではデスゲームが流行ってるって話だけど、人集めて殺し合いだとかそんなに簡単に開催できるわけない。 　無人島だろうが廃墟だろうが、絶対に人の出入りがなくて足のつかない場所なんて…

天才エジポン博士はついに人間を天使にする装置を発明した。これで地球上から悪党はいなくなり平和が訪れるはずだったが、悪魔が黙ってそれを見過ごすはずはなかった。

今回はミステリー抜きの、単なるレシピ話です。 板野かも様の自主企画「第2回 #匿名短編コンテスト・食編」へ参加したものをベースに、書き直しました。

　姉のレンゼルと妹のリンテルは、お互いの事を第一に考え、日々を力強く生きていた。 　長く続く飢饉からようやく回復の兆しを見せる、とある国。 　このような世の中で身寄りのない子供で…

人類が高度文明を失ってから数十年。 生き残るだけで精一杯の世界では、娯楽用品が廃れていた。 そんな中、廃墟から価値のありそうなものを見つけ出して売ることで生計を立てていた少年カタ…

　藤木恭也は高額報酬のバイトをするため、友人ふたりを連れて山奥にある洋館を訪れた。依頼人の老夫婦が旅行に行く間、ペットの世話をするだけの簡単な仕事だという。 　だが、老夫婦の出し…

賢者を養成する学園にやってきた受験生・ジーン。魔法なんて全然使えないと思っていたし、修練なんてしたこともなかった。 あるとき、ジーンが故郷で雑魚モンスターを退治したら、みんなが『…