異世界に行きたい人を追い返すだけの簡単なお仕事です

作者 淡島かりす

77

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★★★ Excellent!!!

「あるから」と言っても、僕の中の話ですよ。

世界と世界の結節点になっている、とある世界のお役所で働く二人の物語。

僕個人は、どちらかと言えば局長の考え方に近い考えを持っています。実際のところ、僕らは海の向こうの"異世界"から渡ってきた様々な物に生かされているから。

ただ、ベティは不正を許さない。傲慢を許さない。

その姿勢にはしっかり芯が通っていて、見ていて気持ちがいいし、共感するから、賛否両論思うわけです。

賛否両論思わせるから、この作品は良い作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

あどけない幼女は切れ味鋭い正論で浮薄な考えの転移希望者を切り捨てる。異世界に行くのに納税や経営計画が必要だなんて……と思った方はお引き取りを。

生きるって大変なことなんです。
ましてや、常識も能力も異なる異世界では猶更浮き彫りになる。当該世界から逃げて異世界でチヤホヤされるなんてちゃんちゃらおかしい。どの世界でも生きるってそんなに簡単じゃないですよ。

幻想的で可愛らしく、グロテスクな生物に囲まれ、芳醇で妙味に溢れた星屑のお茶を嗜む。幻覚のような世界で繰り広げられるリアリズム。愛くるしいベティとアリスが狭間の世界の異変に迫るストーリー。その全てが異世界に抱く蒙昧な考えを爽快に打ち砕いていきます。
しっかりしたファンタジーながらも、現実味のある痛快なコンテンツ。その不調和が心地よく病みつきになります。

さて、あなたは異世界に行くに足りる人物なのでしょうか。
あなたなりの理由を少し考えてみてはいかがでしょうか――?

★★★ Excellent!!!

誰か言ってくれないかなあ、と思うことのある内容を、ひとつひとつ、丁寧に突っ込んでいく作品でありながら、それだけで終わらず、あくまでも小説であることを忘れずに、ストーリとしてもしっかり着地させる技術は脱帽もの。

いろいろ痒いところに手が届く、本物の物語の力を体感できる良作です。

★★★ Excellent!!!

異世界転移モノがWeb小説界を席巻するなか、それを皮肉ったメタっぽい作品も増えてきた(気がする)。
本作は転移希望者のゆるふわ甘ーい見通しをずばっと切り捨てていくお話。おいしいのか不気味なのかわからない食事風景はこの作者さんらしい味わい。でも、転移希望者を支援する謎の「協会」なる組織が姿を見せてからは、謎解き要素が出てきてこれがまた面白い。ラストの、怒涛の伏線回収が気持ちいい。

あ、私の推しキャラはアリスちゃんです。

★★★ Excellent!!!

ワタシ、昨今書店にずらりと並ぶライトな異世界転生モノが苦手です。
こんなに簡単に誰もかれもが異世界に行けてそれなりに暮らせるのって甘すぎるよねと考えてしまう性格です。

そんなものですから、主人公のベティちゃんがバッサリ下す審判に拍手を送りたくなります。

さあ、あなたのキャラは、この部屋でベティちゃんから異世界への転生を認められるでしょうか?

★★★ Excellent!!!

異世界に行きたがる人は多い、みたいです。
カクヨムを見ていても異世界ものは一定の読者がいるというか、人気ジャンルの一つではないでしょうか?
ただ、見落としがちなのはドカドカみんなで異世界に言っちゃうとディズニーランドみたいに人が溢れちゃうこと。
したがって、入管制限して希望者を審査したくなるのは至極当然のことでしょう。
このお話はそんな世知辛い世の中の裏を暴くお話ですが、語り口は柔らかく、しかも抜群の読みやすさです。ベティのキャラも立ってます。

それに、異世界が必ずしも希望通りの楽しい世界とは限りませんよね。
とても楽しく読めました。
これ、シリーズ化できるんじゃないかなあ。大変そうだけど。