「短編 文芸百合部門」を含む小説

汐留千賀（しおどめちか）は毎日ずっと一緒に居た幼馴染の佐倉彩朱花（さくらあすか）のことが好きで、卒業式の日に告白をした。 ……しかし、あっけなく振られてしまった千賀は塞ぎ込んでし…

南国の打ち捨てられた庭園を舞台にした、熱帯ゴシック百合小説。 庭園にある崩れかけた図書館を管理する私は、黒髪の少女と暮らしている。 しかしある朝彼女は、「しばらくここを離れること…

藤原五輪にとって神崎景咲は唯一の理解者だった。 神崎景咲にとって藤原五輪は唯一の理解者だった。 二人は愛しあっていた。 それでも背を向けた。 同一の理想を叶えるために。

「ねえ、【ざくろさま】って知ってる？」 高校二年生の花村ヒナセは、暑さから逃れて立ち寄った喫茶店で二人組の女性客の噂話に聞き入ってしまう。 【ざくろさま】にメールを送ると、依頼…

　自分には妹がいる。父の死後に初めてそう知った涼子は、彼女に会いに行くことにする。会いたくない気持ちを押し殺しながら。

《あらすじ》 　わたし、愛紀は彼女・陽葵のことを溺愛している。それくらい大好きってこと。分かる？　この気持ちはまさしく愛だよ！ 　え？　なんで好きかって？ 　そりゃ純粋無垢で天然…

大事な幼馴染のこと、九年前のあたしは「守る」と豪語してた。でも、今思うとなんか違う。大好きなのは変わってないのに、どうして？

女学校の教室で。 学び舎を去る彼女と、残される“わたし”の話。 ※※※百合(GL、ガールズラブ)です※※※ 　　　　　 【「シチュエーション物語」企画】に寄せて書きました。 ht…

人嫌いの天使は、ある冬の日、船香(ふねか)という少女と出会う―― ＊「カクヨム公式自主企画『百合小説』(文芸百合部門)」に寄せて書いた作品です。

弟の妻と一緒に夜明けの海に行く話です。 *暗い *妊娠・流産に関する描写あり 明石須磨：私 明石藤花（旧姓・綾間）：弟の妻

煤の雪が降る静かな街、灰平とそこに住む婦妻。学者気質の謎華と元医師の理赦の肺にまつわるエピソードの欠片。あるいは、愛造りの幻想的な小話。

少女は火竜に目覚めた。成長につれてなんらかの獣の特性が肉体に現れるこの世界においても炎を操るそれは類稀である。運命に翻弄される少女が憎しみと火竜の力に呑まれた時、少女のそばに立て…

公式自主企画「百合小説」参加短編その６。 リハビリのつもりでサクッと執筆。これまで自分であまり書いたことのない展開にできた気がします。

小学生の私は、出かけた先の百貨店で、壁画に描かれた少女の姿に我を忘れて見入ってしまう。寝ても覚めてもその絵のことが忘れられない私は、友達のお姉ちゃんに連れられて再びその百貨店を訪…

大学のTRPG同好会に入っている望は、彼氏の反対を押し切り、後輩の理子とともに遠征兼合宿に参加した。 打ち上げの帰り、サークルの男子に呼び止められ、戻ってきた理子の様子がおかしく…

「どっちかに恋人が出来ても、恋人を交えて三人で遊ぼうね。お姉ちゃんと私、両方同時に恋人が出来て、四人でダブルデート出来たら理想だなあ」 　昔からそう言っていた妹は、実際に恋人が出…

　10年前、高校1年生のとき佐久海里（さくかいり）は先輩の遠見紅音（とおみくれの）に誘われてともに心中しようとする。 　しかし、海里は紅音と心中しようと屋上のフェンスを越えようと…

（あらすじ） 　ある日突然、雷に打たれた〈私〉は、目の前にあらわれたあこがれの女性と同じ姿の〈電人〉に心を惹かれる。私は彼女とともに雷となって地上を、空をめぐって旅をするのだが、…