「誰かな？」を含む小説

その日、王妃は王都を去った。 何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で…

★カクヨムコン９参加作品 事故物件は家賃が安いから、自分は霊なんて信じてないから。 そんな気持ちで借りた部屋。 そこに現れた真夜中の侵入者。 背筋が凍る、恐怖の夜が今始まる……

　輓近、プロの小説家の語彙の尠さに喫驚した愚生は、日本語の復興の一助にでもなれば、と覬覦し、広辞苑を三回ほど劉覧し、記録しておいた語彙ノートの（ごく）一部を公開することといたしま…

『夏に石を掘る』の前日譚です。 誰が名づけたんですか、ミョウガの妖精なんて。そのセンス、地団駄踏むくらいうらやましいです。

ついに愛しのカッコいい王子様を聖女から奪ってやったわ！あっはっはっはっは！ あとはざまぁされるだけ！ さぁ"ざまぁ"実行者の皆さん。悪役は悪役として露骨に聖女を虐げ、王子様とイ…

伝説によれば、空には誰もが自分に属する星があり、私たちが亡くなったとき、その星は流れ星となって落ちると言われています。 私は自分の大切な命を放棄しようとして、流れ星のように落ちよ…

　俺の幼馴染、時雨と書いて、“しげる”と読ませる名字の男。この間まで会社の上司、65歳で定年。独身の奴は、定年間際に最愛のお母さんを亡くした。定年で、上司でも部下でも無い、ただの…

物語の忍者は強くて奇態な術を使います。 かっこいいですよね。 しかし私にとってそんなものは、余禄であります。 筆者の考える物語のなかの忍者の真の推しポイントを、ここで語らせても…

　病院の一室で死を待つばかりだった僕は、ある日悪魔に出会った。 　どうしても死にたくなかった僕に、存在する事に飽いていた彼は、ある提案を持ち掛ける。 　 　元人間だった悪魔が色々…

これはよくある些細な事で異世界に転移し、これもよくある『死に戻り』能力を持つ 人物の物語 既に幾度も『死に戻り』を経験している主役は、今回も『最初の地点』からはじめる事になっ…

　静川鞘（しずかわ・さや）は完全無欠の生徒会長である。 　成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗、品行方正……生徒教員、男女問わず、皆が憧れる美貌の才人だ。 　かたや俺――国島緑（くに…

高校生、菊池修吾は零細配信者である。 ダンジョン配信を行うものの、ダンジョンスキルも無くステータス上昇も起きないダンジョン不適格者。 そんな彼は東京での活動を家庭の事情によって…

とある国のとある街、そこには気配がまるで幽霊のような、存在が希薄な少年がいた。 誰にも気付かれず、誰にも見られることはない。 日々の糧を探し求めてただ街中を歩く。 そんな中少年は…

「愛しているって、言ったのに……！」 魔女が偶然出会ったのは、美しい王子様。外見の醜さゆえに隠れ住むようにしていた魔女に、彼だけは愛していると囁いた。 しかしその先にあったのは…

　恋をするのは、人類だけではありません。 　尊き心は、生まれる時に全ての命に贈られたギフトなのかもしれない。 　もしくは、生に苦しんだ際の痛み止め。 　誰かの幸せを勝手に決めすぎ…

私は、魔術の才を持つ。 でも、才能人としての悩みなど、誰に相談できよう。 孤独に涙を堪える私の憂いと、導き出された回答。

『友達ゼロで虚無だった前の人生はもう嫌だ――！』 通り魔から犬をかばって転生した先は、獣人や鳥人、魚人に竜人、鬼人から巨人に、天使や悪魔、雪女に透明人間などいった”異種族”が存…

　海なし県の山奥にある田舎村出身の女子大生カナカは、村長である中年男性と結婚することを自慢して回っている、ちょっと変わった女の子だった。 　ある時、彼女はハルアキというパリピが飲…

早期希望退職という名のリストラを食らったユウジは、祖父母と両親が住んでいた実家に引っ越し、自給自足の暮らしを送っていた。 ところが、突然異世界に自宅と田畑ごと飛ばされてしまう。 …

踏まれて悦ぶ王子にセクハラ大臣 頭が悪過ぎる最強の騎士 禄でもない男達相手に、ちょっと生真面目な女達が織り成す、滑稽で、けれど懸命な恋の物語 これは男性向けでも女性向けでもなけ…