「記憶 認知症」を含む小説

思い出せない記憶や苦しい美意識へ。やり返したい今や希望のない未来へ。切なさを抱えた4人の扉は…… 認知症の女性は、大切な何かを忘れている――(一,箱庭にて) …

【7/23　メディアワークス文庫より書籍版発売決定！】 介護タクシー会社に勤務する芹沢千晶（せりざわちあき）は、ある日、客の送迎中に後続車からあおり運転を受ける。 黒く巨大な車は…

マリコは、鏡の前で、いつも問う。 過去の事件の事を。 マリコは、２５年前に、夫であったタクミを殺していたのだ。 ただ、その記憶と罪悪感は、年月が経つにしたがって希薄になっていく。…

　ぼく、椎名啓太は夢で怪物に出会う。自らを煙の魔神と名付けた怪物に殺されそうになるが、ぎりぎりで目が覚める。 不登校気味のぼくは現実から逃げ、オンラインゲームＬＯＤＤにアクセスす…

和子は、７０才を過ぎたころから認知症を発症した夫、文一郎のいる老人施設の窓際に座っている。 窓の外には、桜の木の下で遊ぶ子供が可愛い。 そんな夫に、和子は話しかけるように独り言を…

毎週土曜日、穂香は同じバスに乗る。 認知症を患った父に会いに、老人ホームを訪ねるのだ。 多くの記憶が抜け落ちてしまった父の頭に残っているのは、大好きな将棋のことだけ──なのだろう…

創作です、登場人物及び団体は実在するものとは一切関係ありません 新婚したばかりの夫が突然記憶をなくして行方不明になり 新たな地で生活を始めますが、そこに恋人が現れ複雑な恋愛構造に…

思い出そうとしても記憶にとどめられず、覚えようとして忘れちまった。 えーとどっちだ。とにかく、忘れられない格言がある。 五分以上の短期記憶を維持できない俺だが、このフレーズだけは…

英子さんは、もうすぐ卒寿。 途切れた記憶の中で、今でも愛する人が来るのを待っている。 それは切なくて罪深い英子さんの秘密なのだった。

認知症を患う90歳の夫とその妻。夫はひとつだけずっと記憶しているものがある。 「先駆樹」。 木を通して、人、そして社会の生き方を問う。

時は、豊臣秀の時代。 晩年の秀吉って、現代でいう認知症じゃないのかなぁ？ 石田光成は、秀吉の介護をしながら生きてきたのではないのでしょうか？ そんな、石田三成を陰で支えた、華が日…

「何かから逃げたい」 ほぼすべての記憶を失った人が、辺鄙な貧民街・浜岳（はまたけ）で目覚め、そこの人たちに、優しく手を貸され、仲間として受け入れられた。しかし、記憶のどこかに、「…

俺こと、私立探偵乾宗十郎は、例によって例の如く、警視庁の女警視、切れ者マリーから依頼の紹介を受けた。 相手の女性は御年八十歳。元ある有名私立女子高の教師をしていた。 　彼女はい…

子供のころの母、思春期のころ、自分がもう大人だと思い始めたころ、完全に大人になってから、やっと離れた時と離れたあと、病気になった時とそのあと、周りからもう母を超えたんだねと言われ…

認知症でボケ始めたおじいちゃんと、頭の病気をきっかけに一気にボケてしまったおばあちゃんがいました。 おじいちゃんは言いました。 「まだ死ねない」 「あいつが死ぬまでは死ねない」 …

精神看護の実習で出会ったのは、認知症の澄子さんだった。 同じ記憶、同じ会話の繰り返し。その先に見えてきた、過去とは…… コバルト短編小説新人賞、「もう一歩」作品。

　ある日を境に、私の彼高木祐輔は、次第に物事の記憶が失われていく病にかかった。 　若年性アルツハイマー型認知症を疑われたが、機序が当てはまらず、それではないという結論に。 　以…