「幻想譚」を含む小説

かつて高度な魔法文明を誇り、その力で世界全てを手中に収めようとした「アルカナム魔導帝国」。 だが、ある時、一夜にして帝都は壊滅し、支配者を失った帝国の栄華は突然の終焉を迎えた。 …

ある日、玉響久遠(たまゆらくおん)は好奇心から古い神社を訪れた後、トラックに撥ねられ死んでしまう。 鳥居の先に見えるは美しき幻想世界。 なぜこの世界に来たのだろうか？ そして………

ある正月の暮れ方のことである。 ひとりの若者が、道ばたで人混みを見つめていた。 見つめていたからには、そこにはそれなりの人通りがあるはずである。 ところが、若者は独りであった。 …

1話完結型の短編集です。

二人の世界が色づく影と光

紡がれるのは、永劫を生きる切り取られた刹那 本に囲まれる様に生きる少女『合歓《ねむ》』。彼女は言葉を…書かれた文章を生命として捉える、奇妙な眼を持っていた。 少女の垣間見たも…

永遠に太陽が昇らない夜の世界ニーカルナ。そこは唯一神の男神リドールヴァセーラと、数多の女神たちが支配する世界。そんな世界で一人の神官と一人の妖精が恋に落ちた。神の意志が絶対である…

　夜の帳が静かに下り、紫陽花がひっそりと色づく頃、古都には人々の営みがひそやかに息づいていた。 　そこは、時間がゆっくりと流れる場所であり、古き良きものと新しきものが奇妙に共存す…

タティン王国は、蓮の精霊を祖に持つ、と言われる王家が治める国。 平和に暮らしていたが、ある時、大陸の皇国が攻め寄せてくる。 柴田恭太朗様の自主企画【三題噺 #50】「喧嘩」「紋…

会社員の和奏、高校生の智志、小学生の陸人の三人はマンションの自室に帰宅途中、エレベーターの中に閉じ込められてしまう。 管理会社に助けを求めるが、救助はいつになるかわからない。不安…

港が賑わいかつては多くの人たちが出入りしていた坂の上の洋館は、今や廃墟となりお化け屋敷と噂されるようになっていた。 学校帰り、湊音と朝陽は廃墟の洋館に向かう。そこにいるはずのない…

　別世界かと思うほどに幻想的な空の下、青年は夜を具現化したような少女と出会う。彼は彼女との本当の出逢いをまだ知らない。これは実際に起きた、だけど誰も覚えていない、夢のような話。

　いにしえの時代。 　光を統べる金の竜は、人間の娘に恋をした。 　長い時代を経たのちに、人は竜を退け、悲劇は訪れ、世界は終焉へ向かうことになったけれど。 『永遠の愛の誓いは嘘…

自主企画《お題『書きかけの地図』で300文字以内の詩か小説をお願いします。》参加用書き下ろしショートショート。タイトルはスペイン語で地図の意。喃語っぽい響きなので採用。“雰囲気画…

見る角度によって違った色に見える特別な目を持つ女の子ツェフェリ。 彼女が作ったタロットカードは不思議なカードで、なんとお喋りをするのです。 これはツェフェリと不思議なタロットとツ…

平穏と彩りを歌う和の世界『虹燎郷』。 これは、虹燎郷に住む陰陽師の青年『福柳 奏真』が、時には家族ともに波乱万丈な日々を送ったり…時には平穏のために悪を斬ったり…、時には誰かの…

　大学生の春人には後悔していることがある。それは謝れないまま祖父が亡くなったこと。以来祖父が愛したような古い品物も、人と深く関わることも、苦手になった。 　しかし事故で古伊万里…

これは、此処ではない場所と今ではない時代の御伽話。 滅びゆく世界から逃れてきた放浪者たちと、楽園に住む者たち。 二つの異なる世界が混じり合い新しい世界が生まれた。 そこで起きる、…

仕事に追われる毎日を送っているが、結婚したい二十歳のカタリーナ。自分の婚活もしたいのに、従兄弟のアーベルの結婚騒動でそれどころではない。ところが、同僚のアッカーが、どうやらカタリ…

西暦時代に発症した「現象」から逃避した人類の黄昏を描く散文詩（小説）。断片化されたネットワークからサルベージされたアーカイブは何を語るのか？　少女の乗る宇宙機は真空を越えて、どこ…