「実は同時代」を含む小説

エジソンが訴訟屋、ライト兄弟が銭ゲバだったという説があります。意外にこのような説は、周囲を見ると、氷解してしまいます。このようなことは多いと思います。そういったことを書き綴って行…

巡る四季を司る、四つの季節の司たち。 彼らは、司の証である丸鏡を、後の季節へ受け渡すことによって、世界に四季を巡らせていた。 けれど今年は、冬が春へと中々鏡を譲り渡さない――…

　中世ヨーロッパのゲームをしていた主人公は、ゲームと同時代に逆行転生してしまう。 　転生したのは、ニュルンベルク城伯フリードリヒ5世の次男であるフリードリヒであった。 　このフリ…

好色な主君に弄ばれ、捨てられたひとりの若侍。失意に打ちひしがれた彼は、江戸の裏路地で奇妙な南蛮器に出会う……。

とある昔に書いたトーマス・マン作『ブッデンブローク家の人びと』のハノー少年の一日を意識した一昔前の同人誌に青春を捧げた女子高生の一日の描写です 朝の部分しか書けてないのは投げ出し…

　江戸末期の文化５年（1808）。浅草・伝法院通りに中堅どころの店を構える書物屋・信濃屋は「だれかを傷つける意図で出版された邪な本、志の低い本は絶対に扱わない。それが商人の矜持っ…

【同題異話SR -March- 『桜花は一片の約束』参加作品】 幼い頃に宿場町の旅籠屋に拾われた李花《りか》は、初潮を迎えて客を取ることになる。 女将の勘違いから李花を指名した…

十六世紀のアントウェルペン。 貧しい絵描きの父を亡くした少女マリア。 葬儀の日に出会った少年ペーテルに心を揺さぶられ、 画家になる希望を強めていく。 しかし、家族のために犠牲…

【「同題異話SR-Oct.-」　参加作品】 帝都大学で博物学の研究をする石嵜玄武《いしざき　げんぶ》のもとに、講義を聞いていた学生が訪ねてくる。 講義で触れられたフィールドワ…

森の奥に住むソルティレージュはたいへん腕のいい魔法使い。純白の髪と赤い瞳の美青年だが、じつは彼の正体は一角の悪魔だった。優しい悪魔が森の魔法屋をおとずれる人々に幸福をもたらす、大…

さあさあさ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい！　此処に綴られるは、江戸の町に華添える、二人の傾奇者のお話。嘘か真か、はてさていざや知れぬがこれまた一興。 二人の生き様、とくとご覧あ…

島津大輔は、行き違いで自分のもとを離れたエリスを追って旅に出る。 家族の反対？　惣領の自覚？　そんなの関係ねえ

七月のある日。私、夕子は大学時代に仲の良かった親友、由美と、久し振りに会った。 昔は毎日のように顔を合わせていたけれど、最後に会ったのはいつだったっけ？久しぶりの再会にワクワクし…

　ヴィクトリア時代後半のイギリス。ジョゼフはヨークの孤児。子供の頃から盗みで生きてきた。青年になったジョゼフはマジックのように人様のものを盗むピックポケット、スリのプロフェッショ…

技術大国ヌネイルで、『発条王』と渾名される恐妻家のエヴァンスランスは、今日も今日とて悪妻アンリシャンテにどやされる日々。 王后の怒声が響き渡るヌネイルの宮廷は、妾腹のエヴァンス…

　映画で初主演を務める竹見李卯は、女剣士役として全力を尽くしていた。 　一方、彼女と戦う小坂木吉は、これから踏み台にされるかのようで、不満を持っていた。 　二人が本番、初めて本気…

自主企画「私ならこう書く、短編リライトの会」の参加用作品です。リライト作は原作者の許可を得ています。 オリジナル「喫茶カテドラル」 ヘミングウェイの「殺し屋」を下敷きに、想像の…

豪商の子息の庄二郎は、博学才穎ながら男色癖を持っていた。好みに合う美少年を目の保養にしようと街をうろついた庄二郎の目に、美少年が描かれた一枚の絵が留まるが……。絵画怪奇譚。

芥川龍之介の「羅生門」読んでて思いついた作品です。でも書き上げてビックリ、羅生門と全然似てねぇ。 何でこの内容になったのか、書いた本人にも謎ですが？ 戦国時代末期、落ち武者とな…