「幻想」を含む小説

「見慣れたイコン。どうでもいい幻想。くだらなくて手垢のついたそれに頼らなければならないほど俺は劣化してしまった」 狂気の幻想純文。

酒が呑みたい、そして愛が欲しい。 家出娘の恋人になって、幻想のベガスを旅したい。 当方37、無学。 恋愛経験なし。 だれか、かまってくれよ。

写真部に所属する高校二年生の遠野柚月には密かな趣味がある。深夜に散歩をして「死体が飾れる場所」を探すことだ。ある深夜、いつものように深夜の散歩に繰り出していると、同じ高校の少女で…

俺、高円寺朱雀には惚れている幼馴染がいる。 そいつはどんな美少女にも引けを取らない容姿をした男の娘、栖川薫だ。 カワイイは正義をモットーとしている俺にとって、性別なんて些細なこと…

優は入社してすぐに一枚の名刺を拾った。そこには「往復屋」と書かれていた。 しばらくコートのポケットに入れたままにしてた。ある日ふと思い出し気になった優は名刺の店を訪ねることにし…

　1997年から2000年にかけて、同人誌『Griffon's Garden Offline』に掲載した全５回の読書案内エッセイ。 ■「第一回　創造の愉楽」（1997年）で言及…

　ある薄ぼんやりとした日、その街のとあるカフェのテラス席に、ひとりの青年が座っていた。白にちかい半端な長さの金髪の、青とも緑ともつかない彩りの目を持つ、細身の青年だった。書き物を…

カクヨムWeb小説短編賞2021【短編小説部門】 　　　☆短編賞☆を受賞致しました　読み切りでコミカライズします！ （満月の晩に泉にいるのは鶴ばかり） それは誰もが幼い頃から繰…

◆第一詩集｢月の道標｣ https://kakuyomu.jp/works/1177354054889257390 ◆第二詩集｢月想うひとありて｣ https://kakuyom…

自らの不注意により一人息子を亡くした男。書類を抱えて巨大な迷宮の如き県庁をさまよいながら、悪夢の心象風景に没入してゆく。モノクロームの幻想世界で絶望の淵から彼を救ったのは……。1…

始末屋のヒズミは幼い娘・ミカヅキを連れ、旅をしていたその道中に、怪我を負った妖専門の女退治屋・チヨと出逢う。

とある地域では土葬をした後、四十九日の日に掘り返して棺の紐に異変があったら縷々伊江で火葬を執り行うという風習があった。

総合個展という怪しい個展で主人公は一枚の絵を手に入れた。 後日、その絵を欲しがる着物女性が現れて……。

目には見えない命綱ひとつで『異界』へと潜っていく死刑囚Ｘ。 今日も「私」はディスプレイを通して彼の視点を共有する。 ……時には『異界』を垣間見、時には他愛のない言葉を交わす。 Ｘ…

息を引き取る間際の男の魂を救ったのは、幼い孫娘との不可思議な交感だった。同人誌の競作テーマ「あの頃に遭いたい」から着想した掌編。1994年執筆。

幾つ目かの核が落ちた日に、男と女は精神病院を抜け出した。誰にも理解されない心の病。二人は、互いを激しく求めながら、世界と共に破滅を迎える。メラネシアの神話に想を得た散文詩的作品。…

SNSへの耽溺を加速した果てに到来するポストヒューマン像（第一話）、古代シルクロードに結晶化した異形の仏画（第二話）、日常を別領域へ接続するliminal spaceの発生レポー…

こうもりという生き物を知っているでしょうか。ヴァンパイアからの連想か、生き血を吸う生き物のように考えられていますが、大抵は花の蜜を吸うのだとか。そんなこうもりですが、なぜ「こうも…