概要
そんなに手紙が物珍しいかい
ある薄ぼんやりとした日、その街のとあるカフェのテラス席に、ひとりの青年が座っていた。白にちかい半端な長さの金髪の、青とも緑ともつかない彩りの目を持つ、細身の青年だった。書き物をしていた手を休めて青年が眼を上げると、広場の雑踏のなかに見知った姿をみとめた。それは黒髪で痩身の青年だった。金髪の青年は軽く片手を挙げると、近くを通りかかった知人を呼びとめた。
「学生さん、こんにちは。一服していかないかい」
学生と呼ばれた黒髪の青年は、金髪の青年をみとめると、人懐っこい笑みを弾かせながら歩み寄ってきた。
「学生さん、こんにちは。一服していかないかい」
学生と呼ばれた黒髪の青年は、金髪の青年をみとめると、人懐っこい笑みを弾かせながら歩み寄ってきた。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?