★★★ Excellent!!! ピースの欠けたパズルと、ピースだけが残されたパズル 瀬戸内弁慶 それは夢か幻か。 ラーメン屋にて怪しげな男に500円を貸し、そのせいで食い逃げを疑わることになった主人公。 手伝いを頼まれてドアをくぐると、そこは三年前に見た悲劇の瞬間だった。 だがそこは一つ決定的に違うことがあって…… 本来であれば決して埋まることのない欠落。 そうしたものを取り扱う作品は数あれど、それを代用して埋めるのか、まったく同じものを取り戻すのか……といった二択が主流ですが、この作品の魅力はその答えに対して見せるひねりの妙にあるでしょう。 主人公はその行動によって本当に埋め合わせができたのかどうか……考えさせられる作品です。 レビューいいね! 1 2020年11月3日 23:17
★★★ Excellent!!! 夢だけど、夢じゃない れんげそう 別世界で起きた出来事は、まるで夢のようなもの。 けれどそれは彼女たちにも彼にとっても必要な出会いだったのでしょう。 《舞台演劇》と《夢》が重なって見えた時、彼がしっかり“役者”だったのだなと気づきます。 炎に包まれた劇場で最後まで舞台に立ち続けた格好いい名俳優の演技を、ぜひその目で確かめてください。 レビューいいね! 1 2020年4月4日 00:16
★★★ Excellent!!! ローファンタジーの非日常の茶飯事 @wallpepper 世界観やストーリーが見事に短編に収まっており、詳しい説明のなかった設定も作品の余韻として感じました。 きっと作品の世界では似たことがいつも起こっているのだろう、そんな作品世界の日常の影を思い描きます。 引っかかることがあるとすれば、500円とラーメン代、どこいった? レビューいいね! 1 2020年1月24日 14:10
★★ Very Good!! 扉の向こうへ 濱野乱 ラーメン屋で一悶着あり、そこから送り出されたのは可能性の世界だった。 かつて守れなかった者たちとの再会は彼に何をもたらすのか。 レビューいいね! 1 2020年1月21日 21:54
★★★ Excellent!!! 幕は身勝手に上がり、身勝手に降りていく。前にも後にも物語はあるのに。 聖願心理 ありふれた扉の向こうが、『違う世界』だった。 そういう想像は、したことがある人は多いと思います。 これは、扉の向こう側は主人公が置いてきてしまった過去、いわゆる“トラウマ”があったいう物語です。 この作品は、“演劇”というものを強く感じました。 演劇というものは、幕が上がると始まって、幕が降りると終わります。その前にも後にも、『人生』という名の物語があるはずなのに、それを見せてはくれない。見られるのは、その一部だけなのです。 この作品もそんな構成でした。 全てが綺麗に解決したわけではありません。 この物語の『前』と『後』がとても気になりました。 それは、『人生』の一部を魅せられてしまったから。 あなたも、“演劇”を読んでみませんか。 レビューいいね! 2 2020年1月20日 19:18
★★★ Excellent!!! ここには無い、在るものを救う。 詩一 ラーメン屋でいかつい男に金をたかられるところから、すべての謎は始まります。 いったいコイツは誰なんだろう。 そして次々に謎が謎を呼んで行きます。 エピタイにあるように、ラーメン屋の裏口が『あの場所』に繋がっているんですが、そこで主人公を待ち受けているものもまた謎。 どうしてここに繋がったのか? どうして三年前なのか? どうしてみんな彼のことを覚えていないのか? あらゆる謎が、ラストに向かうにつれてどんどんと紐解かれていきます。 そうかこういうことだったのか。なんて得心しながら、あれ? ちょっと待って? 途中で読者には一つの疑問が浮かびます。 ラストにはその疑問の解が提示されます。 その解が、誰を救ったのかは、あなたの解釈次第。 私は、タイトル通りに解釈しました。 さあ、もうすぐ開幕の時間です。チケットをお持ちの方はご入場ください。 席に着きましたか? 不思議な出来事の連続なのに、無骨なまでにリアルな作品を、どうぞお楽しみください。 レビューいいね! 2 2020年1月18日 14:04
★★★ Excellent!!! あなたには戻りたい過去がありますか? @komegorouza 一行目から気になる始まりです。 テンポがよく、のめり込むように読みました。 怪しげなオーナーや店長のキャラクターも好きです。 劇場が燃えるシーンに臨場感があり、主人公を応援しながらハラハラしました。 最後にラーメンが食べたくなりました^^ レビューいいね! 2 2020年1月16日 21:26