ここには無い、在るものを救う。

ラーメン屋でいかつい男に金をたかられるところから、すべての謎は始まります。
いったいコイツは誰なんだろう。
そして次々に謎が謎を呼んで行きます。

エピタイにあるように、ラーメン屋の裏口が『あの場所』に繋がっているんですが、そこで主人公を待ち受けているものもまた謎。

どうしてここに繋がったのか?
どうして三年前なのか?
どうしてみんな彼のことを覚えていないのか?

あらゆる謎が、ラストに向かうにつれてどんどんと紐解かれていきます。

そうかこういうことだったのか。なんて得心しながら、あれ? ちょっと待って?
途中で読者には一つの疑問が浮かびます。

ラストにはその疑問の解が提示されます。
その解が、誰を救ったのかは、あなたの解釈次第。
私は、タイトル通りに解釈しました。


さあ、もうすぐ開幕の時間です。チケットをお持ちの方はご入場ください。
席に着きましたか?
不思議な出来事の連続なのに、無骨なまでにリアルな作品を、どうぞお楽しみください。

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