幕は身勝手に上がり、身勝手に降りていく。前にも後にも物語はあるのに。

ありふれた扉の向こうが、『違う世界』だった。
そういう想像は、したことがある人は多いと思います。
これは、扉の向こう側は主人公が置いてきてしまった過去、いわゆる“トラウマ”があったいう物語です。

この作品は、“演劇”というものを強く感じました。

演劇というものは、幕が上がると始まって、幕が降りると終わります。その前にも後にも、『人生』という名の物語があるはずなのに、それを見せてはくれない。見られるのは、その一部だけなのです。

この作品もそんな構成でした。
全てが綺麗に解決したわけではありません。
この物語の『前』と『後』がとても気になりました。

それは、『人生』の一部を魅せられてしまったから。


あなたも、“演劇”を読んでみませんか。

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