ピースの欠けたパズルと、ピースだけが残されたパズル

それは夢か幻か。
ラーメン屋にて怪しげな男に500円を貸し、そのせいで食い逃げを疑わることになった主人公。

手伝いを頼まれてドアをくぐると、そこは三年前に見た悲劇の瞬間だった。
だがそこは一つ決定的に違うことがあって……

本来であれば決して埋まることのない欠落。
そうしたものを取り扱う作品は数あれど、それを代用して埋めるのか、まったく同じものを取り戻すのか……といった二択が主流ですが、この作品の魅力はその答えに対して見せるひねりの妙にあるでしょう。

主人公はその行動によって本当に埋め合わせができたのかどうか……考えさせられる作品です。

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猛火の英雄

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