「玉」を含む小説

　洋菓子店の裏庭に無造作に植えられたりんごの木。七年経ってようやく実をつけたのんびりのその木には、葉っぱのような緑の瞳と幹の茶色な髪を持つ、小さな精霊が宿っていました。 　一人…

■あらすじ 　売れないミステリー作家で鬼龍院剛毅のペンネームを持つ平等汎人（たいらひろと）は、出版社の担当編集である大路秀美とともに、時刻表を使ったミステリー小説向けの取材のため…

　超絶イケメンの僕は、イケメンたらんと雨の中犬を拾った。仕方がないが飼うしかない。 　次の日目を覚ましたら……灰色の毛玉だった子犬は……三つ首の地獄の番犬「ケルベロス」になってい…

砂抜きで塩水に浸けられている浅蜊（あさり）たちは、数珠玉の実の色に似ている。 子供の頃、数珠玉の実の中身を穿り出すのが好きだった。 出てきた中身は愛おしかったが、外殻は祖母に渡…

　塾からの帰り道。コンビニの肉まんに誘われた若葉は前日から残っていた雪に自転車で滑り、平安時代にタイムスリップしてしまう。牛車で轢かれかけた若葉を拾ってくれた光子さまから、彼女の…

連載を始めたくなったので始めてみました。色々と未定ですが、十万字めざしてがんばりたいと思います。 今のところ、なんかモヤモヤしながら生きてる中学生の女の子が、ほぼ登校拒否な同級生…

一年間書き溜めたショートショートを編集し、構成します。 毎日、１日２回更新します。 朝７時は出来るだけ新作で、夕方６時は旧作でいく予定。 （第１話のみ、１２月１日１２時過ぎ更新で…

　山田真理は前島太一に恋をしている。しかし前島の人気は高く、多くの女生徒が前島を狙っている。 　友達の中村彩花も前島のことが好きだった。 　ある日、山田真理と中村彩花はふたり同時…

ある日突然医師から「あと1年しか生きられない」と余命宣告を受けた少女「胡蝶(こちょう) 華澄(かすみ)」とその幼馴染である「浅桜(あさくら) 詩音(しおん)」の恋愛模様を描いた物…

<剣士>…それは、武器に嵌めた法玉の力を用いて武器を振るい魔法を扱う者達の総称。 …なんだけど、僕はてんで魔法が使えない。魔法は訓練すれば誰でもできるはずなのに、どうしてなんだ…

──この広い世界の全て見ることは叶わない。 けれど誰かの目となって、絵画のようにその光景を切り取ることくらい、してもいい筈だ。 誰でもない誰か、そこに在ってそこにない…

嘘が本物の愛にかわる？失踪した兄弟子を探す美貌の方士は、皇子と偽装結婚。怪異事件を探るうち、彼女は後宮の陰謀の渦中に！初恋相手を探し求め、新たな恋に揺れる中華恋愛怪異譚！ 【ジ…

長い昼寝から目覚めた心地で目を開くと、いつも傍にいてくれたはずである相棒がいた。 それは見慣れた『いつもの光景』であるはずなのに、なぜこんなにも胸が締め付けられるのだろうか。 …

メ□スは走る。 セリヌンティウスも走るという。 けれど彼は走ってない。 なら走らせるか─── デュオニュソスは今、走る。 これはかの名作の０を画く、懐玉の疾走譚。

　パチンコパチスロにどっぷりと嵌まっている青年──永瀬祐介はツキに見放されて全財産は３万円という苦境に立たされていた。 　今日も今日とて寒い夜風が身に染みる……と自らの住まいへ向…

　大木げん家にはアレルギー体質の家族が３人います。 『私』•••アレルギー症状は今の所無し 『妻』•••重度の花粉症+ハウスダストアレルギー 『息子』•••重度の花粉症+猫とハ…

シャボン玉を吹く季節は、人それぞれで、 乗せる想いも様々な風景を文章で表現出来たらいいなと思って書きました。いくつになってもシャボン玉を吹くの好きですね。

お金をまとめて下ろすと、三枚くらいはピン札が入っている。 それをコツコツと貯める。 少ないけれど野口英世も樋口一葉も福沢諭吉もみな愛おしい印刷ぶりとピンと張った佇まい。 お札にと…

紅殷は市中の人間に『昼行灯』と目されている暇人だが、その正体は芙颯国きっての巫覡にして現皇帝第三皇子・金簪仙君その人。 自分の元に届けられる前に握り潰されていく民草の声を自ら拾…