「あやかし、怪異」を含む小説

小菅始（こすげはじめ）３１歳。 鬱病と転職の末にたどり着いたのは不可解な現象が起きる現場の清掃作業員。広大な墓地での共同清掃、常に視線を感じる山、観光バスの訪れるパーキングエリア…

誰もいないのに花火が光る

元陰陽師の若干十六歳の少年、誠（まこと）は陰陽師としての術を全て剥奪され、復讐心から鬼に憑かれ、その力を行使し、対魔師として奈良の龍泉寺に身を寄せていた。 東京ではその鬼に悩…

「それでは謹んで、お預かりいたします」 　さつきの幼馴染・航夜（こうや）の家は代々、所有者や周囲の人間に怪異や災いをもたらす「忌み物」をあずかって供養する「あずかり処（どころ）…

猫が一点を見つめるとき、誰かが死ぬ

目立たぬような佇まい　土地神の目から逃れるために 名前を持たない沼に棲み　時おり人を引きずりこむ

大学生の一条は夏休みを利用して、あるバイトをしていた。それは姿を隠し人に混じっている異形、『偽人』を狩るというものだった。ところが、一条の雇い主である木下呼子もまた『偽人』であり…

京都の大学内にあるバーのマスターが様々な怪異譚を歴史的・文学的知識で解決する物語。 【舞台となる場所】 A地下：K大学地下にある、アングラな雰囲気のバー。マスターが1人で切り盛…

【あらすじ】 　神楽町に住む高校生の神座照人には、人にはなかなか言えない秘密があった。それは――霊や怪異、神様といったこの世ならざる者が見えてしまうこと。 　高校二年生に進級し…

京の都には、誰もが畏怖し、誰もが惹かれる絵を描く絵師がいる。 双子の童子を世話役に、絵を描き続ける絵師にはある一つの欠点があった。 それは··········決して生き物の瞳…

秘めた思いがあるなら俺の元へおいで。お前の口を塞いで誰にも言えない心をいただいてやるから。

現世への未練が残り、成仏できずに特定の場所や建物に留まる幽霊――通称、”ジバク“。 立ち向かうのは、ジバクを除霊する能力を持った二人の男。 彼らは今夜も東京の街を駆け、この世に留…

こんこんこん

主人公・番場虎吉（ばんば　とらきち）はある晩、謎の怪物に襲われて半吸血鬼になってしまう。 人間に戻る方法を探すため、虎吉は『アヤカシ堂』と呼ばれる不思議なお店で働くことに。 『聖…

山の開けた道に一枚の獣の皮が落ちている。祖父は皮は山の恵みであり、それ以上を求めて森に踏み込んではいけないと言った…あれから１０年、消滅集落の記録を撮るために大学の友人とともに祖…

心に巣食う土蜘蛛を調伏させる〈水兎学派〉の退魔士・鏑木盛夏に呼ばれ〈和の庭〉帝都に戻ってきた夢野壊色。二人が巻き込まれる政争の果てに待ち受けるものとは……？

その日、彩色町(いろどりちょう)は大雪であった。 それも、天気予報は大きく外れての氷点下20℃という状況。明らかにおかしな気温になっている町で、青年「令一」と怪異少女「紅子」は、…

霊峰富士を望む清らかなせせらぎの街につながる異世界でくり広げられる、人とあやかしと甘いお菓子が紡ぎ出す、ちょっと不思議でほっこりやさしい物語。 まじない菓子“冥菓”を伝承する和…

　現代より遥か昔、まだ時の光が葵御紋を差していた時代。日本は黒船来航の後、西洋渡来技術で発展していく。 　しかし、そんななか、妖怪、モノノケ、怪異、魑魅魍魎――。伝奇と笑う存在は…

高校生・暮樫或人は、怪異を司る一族に生まれながら怪異を見る能力を持たない。或人の妹・言鳥は兄と対照的に霊感に優れており、或人はそんな言鳥を溺愛していた。言鳥が見ている怪異の世界を…