盲目絵師と百鬼夜行
かえる
プロローグ
ここは京の都。
ある所に誰もが畏怖し、誰もがその作品に目を惹かれる、1人の絵師が存在した。
その絵師は、両方ともにポッカリと空いた眼窩の持ち主でありながら、描く絵は人を惹きつけ畏怖させる力強さがあるという。
しかし、その絵師はどんな絵でも描いてみせるが、決して瞳を描かない。
どれ程客が頼みこもうとも、脅そうとも、絵師は決して筆を取らない。
魅力する絵を見たいが為に訪れる客は後を絶たないが、同時に描かれぬ瞳に人々は噂を広める。
「瞳を描かないのは自分に目が無いからだ」
「あの絵師は目を持つものを憎んでいる」
「絵師が目を描くと、代償に俺たちの目が抜かれる」
言いたいやつには言わせておけばいい。
何も語らぬ絵師に、噂だけは大きく拡がっていく。
1度でいいから惹き付けて止まぬ絵師の、完成した絵が見てみたい。
そう思い足を運ぶ者がまた1人。
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