カクヨムコンテスト10 大賞受賞者インタビュー|紗沙【異世界ライフ部門】

カクヨムコンテスト11への応募者の皆さまと同様に、かつてコンテストに作品を応募し、見事大賞に輝いた受賞者にインタビューを行いました。
大賞受賞者が語る創作のルーツや、作品を書き上げるうえでの創意工夫などをヒントに、小説執筆や書籍化への理解を深めていただけますと幸いです。 今回は、カクヨムコンテスト10で異世界ライフ部門大賞を受賞し、2026年3月19日に書籍版が発売される『転生凡人の英雄作成教室』の著者である紗沙さんにお話を伺いました。 カクヨムコンテスト10 異世界ライフ部門大賞
転生凡人の英雄作成教室(紗沙)

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──小説を書き始めた時期、きっかけについてお聞かせください。また、影響を受けた作品、参考になった本があれば教えてください。

初めて小説を書いたのは中学生の時だったと思います。当時ハマっていたRPGゲームの小説版を読んでいて、同じようなものを完全オリジナルで書いてみよう、と考えたのがきっかけでした。ちょうど父親から貰ったノートパソコンがあったので、エクセルでガリガリ書いていましたね。といっても地の文が何もない、キャラの掛け合いだけの台本形式でしたが……。

影響を受けたのは、初めて読んだライトノベルでもある片山憲太郎さんの「紅」です。週刊誌の広告ページで目にして、ちょっと気になって近くの本屋に行って買ったのを覚えています。本当に面白くて、今でも家に全巻置いてありますし、小説の勉強になるかなと思って何回か写経したこともあります。戦闘描写や日常描写、話の盛り上げ方など、本当にすごいなと今でも読むたびに思います。
それ以外だと、面白くて毎巻発売を楽しみにしていた葵せきなさんの「生徒会」シリーズ、師走トオルさんの「火の国、風の国物語」などからも影響を受けていると思います。

──今回受賞した作品の最大の特徴をお教えください。また、ご自身では選考委員や読者に支持されたのはどんな点だと思いますか?

異世界での教育もの、はすでに既出作品がありますが、教室を一から作って大きくしていくことや、一人の生徒との濃密な授業は他にないのでは、と勝手に思っています。
またそれぞれの生徒も抱えている過去や問題があり、それを解決し、卒業へと導くことで清々しい気分になっていただけるのかな、と。

最大の特徴、と言われると難しいのですが、読者の皆さんのコメントや編集者さんのコメントを見ていると、上記の点が評価されたのだと思います。

──作中の登場人物やストーリー展開について、一番気に入っているポイントを教えてください。

迷いましたが、主人公の過去が絡んでくる第三生徒の章ですかね。
生徒一人一人に過去や問題があるのですが、それは主人公にもあって、それでも生徒と向き合っていくところが気に入っています。
あまり詳細を語るとネタバレになってしまうのですが、まだ読んでいない方はぜひ、第三生徒の章まででもお読みいただけますと嬉しいです。

──Web上で小説を発表するということは、広く様々な人が自分の作品の読者になる可能性を秘めています。そんな中で、ご自身の作品を誰かに読んでもらうためにどのような工夫や努力を行ったか教えてください。

投稿前にタイトルやキャッチコピー、あらすじを決めるのですが、当時のランキングに一ヶ月ほど張り付いて、人気な作品ってどんな風に読者の目を引いているんだろう? を探りました。
タイトルやキャッチコピーは候補を並べて一番しっくりくる物を選びました。また、あらすじに関しては一人称か三人称か、登場キャラのセリフはどれくらい入っているかなどを観察して参考にしましたね。
意味はなかったと思いますが、キャッチコピーの色のデータを取ったりもしました。

それ以外では、コメント返しや推敲も興味や読みやすさにつながると思い、力を入れました。

──受賞作の書籍化作業で印象に残っていることを教えてください。

幸運なことに、作品に対して熱意のある編集者さんに担当して頂きまして、とても楽しい書籍化作業でした。私も作品を良くしたいという思いがあり、同じ思いを編集者さんも持って頂いていまして、やり取りに熱が入ったこともありました。

印象に残っているのは、Web媒体と一冊の本にするのは勝手が少し違う、ということで全体を通して見直したことでしょうか。長らくWeb小説媒体で書いていると一話一話での切れ目に自然と引っ張られてしまうので、意識しました。


──書籍版の見どころや、Web版との違いについて教えてください。

やはり一番はイラストレーターさんの美麗な絵だと思います。
作品を読んで頂いた後にキャラクターデザインを描いてもらったのですが、とても解像度が高く、一目見たときにものすごくイメージと合致していて嬉しくなりました。
もうこれだけで見どころ満載! という感じです。

また、全体的に見直しをかけたり、僅かですがエピソードを追加しているのもポイントです。時間の限りに改稿を行いましたし、本文のボリュームもタップリですので、ぜひ書店で手に取って、楽しんでもらえればと思います。

──これからカクヨムコンテストに挑戦しようと思っている方、Web上で創作活動をしたい方へ向けて、作品の執筆や活動についてアドバイスやメッセージがあれば、ぜひお願いします。

いろいろ準備して投稿した本作品ですが、実は一ヶ月くらいは鳴かず飛ばずだったんですよね。ですが毎日更新を続けていて、ある日急に評価が一気に入って、こうして多くの方に読んでいただき、応援していただき、誉ある賞を頂くことができました。 結局、大事なのは書き続けることだと思います。運も良かったと思っていますが、そもそも書いていなければ、運が良くてもダメだったと思うので。

ただ、モチベーションが上がらない日というのはあると思うので、新作は書き溜めを作ってから投稿するのがおすすめです。私は40話くらい用意しますが、20話くらいは用意しておくと、毎日更新していても心の余裕ができるかなと。
自分のペースで出来るように準備をして、創作を楽しんでください!

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カクヨムコンテスト10 異世界ライフ部門大賞『転生凡人の英雄作成教室 見放された少女たち』は2026年3月19日より発売中です! kakuyomu.jp