いつか――あの時あの場所で

ある時、ある男性の様子が変化した。

それから暫くして、彼は会社を辞め、行方を眩ませる事になる。

家族は彼の身を案じたが、彼が次に姿を現したのは思わぬ場所だった。
　
同時期、紫塚狩南と東国明比佐は男女の付き合いをしていた。

一年間もつき合いながらも、肩一つ抱かない彼と、ソレを不満に思う彼女。

今日も狩南は得意の料理で明比佐を打ちのめすのだが、そんな時、二人の前にあの彼が現れる。

しかし、それが狩南に大いなる煩悶を生む事になるとは、彼女は想像もしていなかったのだ。

そして別離する、狩南と明比佐。

両者は戦果に巻き込まれ、戦う事を宿命づけられる。

それでも、狩南は諦めない。

彼女はいつか――あの時あの場所で彼と交わした約束を守る為に足掻き続ける。