概要
この世界から『異能者』を消そう。きみはただ、傷つけていればいいからさ。
異能を持っているだけで、傷つけられる。——それがこの世界の『現実』だ。
ものを宙に浮かべることができたり、他人の能力を数値化することができたり、はたまた未来を視ることができたり……。
摩訶不思議な現象を起こせる異能者は、その力を持たない人間たちから嫌われている。
痛みを代償にどんな奇跡でも起こせる異能を持つ少女、方波見陽翠(かたばみひすい)。
だが、その力は彼女の過去に深い傷をつけ、「黒の異能者」として周囲から疎まれる原因となった。
中学を卒業した異能者の入学が義務付けられている国立異能者養成学校。その門をくぐった陽翠は、同じく黒を纏う法月綾世(ほうづきあやせ)と出会う。
「黒の異能者」としてではなく、「方波見陽翠」として向き合ってくれる彼に、陽翠が心を開くのはそう難しいことではなかっ
ものを宙に浮かべることができたり、他人の能力を数値化することができたり、はたまた未来を視ることができたり……。
摩訶不思議な現象を起こせる異能者は、その力を持たない人間たちから嫌われている。
痛みを代償にどんな奇跡でも起こせる異能を持つ少女、方波見陽翠(かたばみひすい)。
だが、その力は彼女の過去に深い傷をつけ、「黒の異能者」として周囲から疎まれる原因となった。
中学を卒業した異能者の入学が義務付けられている国立異能者養成学校。その門をくぐった陽翠は、同じく黒を纏う法月綾世(ほうづきあやせ)と出会う。
「黒の異能者」としてではなく、「方波見陽翠」として向き合ってくれる彼に、陽翠が心を開くのはそう難しいことではなかっ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!『幸せ』がほしい。それは、嫌われ者だって同じ。だから、仕方なかったんだ
この物語の舞台は、異能力を持つ人がごく少数存在する世界。
主人公、陽翠の能力は『奇跡を起こす』こと。
その異能を込めた石を、彼女の両親は高値で売った。
彼女の異能の代償は、『痛み』。
自傷の痛みで、奇跡を起こす。
傷付けば、褒めてもらえる。笑っていてくれる。
そんな思いで、カッターナイフを己に向ける陽翠。
そんな彼女の過去は、『嫌われ者の学校』、国立異能者養成学校へ行っても、夢としてまとわりついた。
嫌われ者の嫌われ者、一番強い異能を持つ『黒の異能者』である陽翠。
彼女は、同じ黒の異能者の先輩や、同級生の友達を得て、過去に苦しみながらも笑える時間を増やしていく。
小さな事件を経た…続きを読む