第19話進化
ああ、なんでだ。
無理やりにAランク覚醒者に昇格させられたよ。
Aランクには、逃れられない義務があった。
ダンジョン管理局が発動する特別A級依頼だ。
強制参加で重傷で入院しても、光魔法で治されて参加させられるらしい。
その特別A級依頼の内容は、ドラゴン退治だぜ。
今まで発動されてない依頼なんだよ。
それにドラゴンの情報って少ないだよ。
アメリカはああだから・・・プロペラ機も怖くて近寄れないのが現状だ。
噂レベルだとアメリカとロシアに、2頭のドラゴンが居るらしい。
ある学者は、ドラゴンはドラゴン魔法を使って、転移することが可能で1頭だと言う説があったよ。
あ!最近のニュースで良いニュースがあった。
あの台湾だ。
台湾も無事でようやく貿易が、政府の調印で再開するって話なんだよ。
色々あったらしく、貿易が再開がずれ込んで今に・・・
聞いた話だと内紛抗争らしい。
トップの突然の暗殺で色々苦労したようだよ。
台湾には、不思議なことにFランクのダンジョンしか出現してない。
だから助かったと言われているんだ。
それでもバカが居て、爆破事件があった。
1万人以上が死んだよ。
爆破した男と家族は、民衆によってリンチで死んだ。
警察が早く犯人を逮捕すれば良かったが、覚醒者が犯人を見つけてネットに流した。
民衆10万人に警察も軍もお手上げ状態。
そのリンチ映像も多く流れたよ。
なので有望な冒険者が日本にやって来ていた。
なんで高橋主任が家に・・・
「え!俺に弟子だって・・・」
「台湾出身だけど父親が日本人なの・・・リンリン挨拶しなさい」
え!連れて来たのか・・・あ、隣の部屋から音が・・・あれって結婚して出て行ったネエちゃんの部屋だよ。
歳の離れたネエちゃんは、20歳の時にできちゃった結婚して相手の家に・・・
「わたしリンリンです」
え!手渡された紙には、16歳と書いてあった。
俺と同じ16だぞ。
そして黒魔法を覚醒していたよ。
それ以外にも身体強化のスキルも・・・マジか・・・
「台湾でも、この子しか黒魔法使いは居なかったわ」
やっぱりレアな魔法なんだ。
「この子、手違いで泊まる所がないのよ。だからね・・・あなたの家に泊まることになってるから、親御さんも快く承諾してもらったわ」
何してくれるんだ。
晩飯も親を交えて食べたよ。
母は、ああだのこうだの聞いている。
ダンジョンブレイクで友達を亡くした話で・・・母は泣いていた。
最近、日本でもダンジョンブレイクがあった。
それに俺も係わったから・・・他人事だと思えない。
え!父さんが泣いてる・・・涙なんか見せたこともないのに・・・
おい・・・リンリンまで泣いたよ。
俺だけ泣いてない。
非情な人間だと思われるかも、なんか気まずい雰囲気だ。
ガガガと飯を食って逃げ出した。
涙を見せたくないから逃げたと思われるのを期待しよう。
俺の性格から嘘泣きしたら、絶対にふきだすに決まってる。
ドア越しに「師匠、おやすみなさい」と言われた。
いやー初めての経験だぞ。
ドキときたぞ。
隣で女が寝ていると思うとドキドキとしてきた。
仕方ない影に入って韓国へ行った。
「げ!お前ら・・・見ない間に何があった」
真っ黒な背の高い男が・・・10人もいるぞ。
もしかしてコボルト・・・
「申し上げます。進化しました」
「え!話せるの・・・まあ見たままだと黒い人間に見えるから、話してもおかしくないけど・・・」
「はい、コボルトからワーウルフに進化を遂げました」
「するとオオカミになれるってことなのか・・・」
「御覧いれます」
装備してる全ての弓や矢もナイフも、急に影に投げ込んだぞ。
あ!そうか!
皮ヨロイを着て変身なんかできない。
まあ着たままでも可能だが、ヨロイはズタボロで着れなくなるだろう。
あああ、変化が始まったぞ。
口が裂けながら前にせり出して、耳もググと変化してる。
目がギログロのオオカミの目に早くもなってる。
体毛が伸びてオオカミの毛に・・・
し・・・尻尾が生えたぞ。
体がめちゃくちゃ変化してオオカミの姿だ。
全長3メートルの黒オオカミだよ。
知らない間に集まった奴らもか!
黒影も3メートルから5メートルに身長が伸びている。
めちゃ大きくて見上げると・・・あのいちもつも健在だ。
あれに比べると俺なんか
それにボヨンと出た腹も引き締まり、筋肉モリモリのマッチョな体に変貌してるぞ。
あれあれ、剣も成長してる。
炎の翼で降りてきたのは、サラマンダー・・・
なんで翼が・・・
「新月さんも進化したと言ってます」
「え!サラマンダーの新月の言葉も理解できるの・・・」
「はい、同じ影法師なので・・・できます」
めちゃ放置してたから・・・外見がドラゴンに間違えられてもおかしくない。
さっそく計測だ、高さ5メートルで全長15メートルも・・・
3メートルの巻尺で何度も測ったぞ。
正確でないが、まあいいか・・・
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