第33話今だ目撃情報なし



今は、ユタ州の上空でドラゴン探索を続けていた。

それなのに目撃がない。


「北西に機影あり、距離20キロ」


「なぜ急に現れたのだ」


「それは不明です」


「主砲発射容易」


「追尾レーダーロックオン完了」


「撃て!!」


あ、あれって黒魔法で砲弾にコーティングした奴だ。

通常の砲弾ならモンスターにダメージも少ない。


だか黒くコーティングした砲弾なら凄いダメージを与えられるハズだ。



「目標撃破、目標撃破」


「偵察ドローンの映像はまだか・・・」


「映像受信、映します」


大きなモニターに映ったのは、巨大な白い鳥だった。

頭部が無残にも吹飛んでいる。



「南西に機影あり、距離30キロ」


誰もが又か、そう思っただろう。


「主砲発射容易」


「追尾レーダーロックオン完了」


「撃て!!」




「目標撃破」


偵察ドローンの映像も同じ白い鳥の映像だった。



「地上より攻撃あり・・・しかし火球が10メートルで失速して消えていきます」


「そのモンスターの正体は何だ!」


「それが不明です」


「なにが不明だ!なんとしてでも探せ!!」



「サーモグラフィで温度分布を表した画像です・・・トカゲのような形をしてます。その数12頭」


「主砲は、真下に撃てないから・・・仕方ないバルカン砲を放て」


「艦長、了解しました」


6銃砲身回転式20mm砲が真下に向けられて、回転しながら放たれた。

無数の弾が下に向かって撃たれる。


見えない物体に「ダダダダダ」と当たった瞬間に紫の血が噴出す。


全長5メートルのトカゲが現れて、もがき苦しんで死んでいった。


「こんなモンスターは、見た事も無いぞ・・・」


「アメリカ地域の特別なモンスターかもしれません・・・」


「それにしてもドラゴンの目撃がありません・・・」


ああ、艦内が沈黙でシーンと・・・



「艦長!大変です。空にクラゲが浮かんでます」


「なんだと!レーダーは」


「何も映ってません!」


「主砲を撃て!」


「主砲撃ちます!」


なんと透明なクラゲの触手にことごとくキャッチされて、下に放り投げられて落とされている。


「黒球を放て!」


え!もう秘密兵器を出すのか・・・


あ、黒球に触る触手が粉々になってる。

重力バリアだ。


胴体に突進した黒球によってボロボロにされたクラゲは、下へ落下していったぞ。


その落下地点をモニターで見ていた。


あれ!あれってダンジョンの穴では・・・



「艦長、俺が地上に降りてダンジョン探索をするよ。あそこに見える穴ってダンジョンでAクラスのハズだから・・・何故ならトカゲやクラゲが証拠だ。ここに居るって事は何かあるハズ」


「何を言い出すんだ。君にはブラックホールの後始末があるのを忘れたのか・・・ダンジョンに入ったら連絡出来ないぞ」


「それなら最近開発された電波ドローン2機で通信が可能だと聞いた。この艦にもあるって・・・」


「なぜダンジョンへ行くと言いだしたんだ・・・何か理由でも・・・」


「ドラゴンの情報がダンジョンにあるかも・・・それが理由かな・・・」


本当は、この艦での生活が飽きた。

ダンジョンへ行ったら何かあるハズだ。


それに艦長も諦めた顔をしている。






ダンジョン入口近くに電波ドローン1機が浮かんで停止中だ。

ダンジョンに向かって電波基地の役割をするらしい。


そして、俺が階段を下りると、もう1機の電波ドローンも付いてきた。



ここのダンジョンは、草原が広がっているぞ。

風もあって草がなびいている。


「いでよゴー」


影からゴーが出てきた。


ドラゴン相手にゴーに任せるつもりだ。


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