第34話コカトリス



何か気配を感じて向かった先には・・・


草を突っついて喰ってるモンスターを発見。

食事に夢中で、こっちには気づいてない。


その姿は、驚愕する姿だ。

俺は、その姿に覚えがあった。

スマホで伝説の生物一覧を見て当てはまる生物を見つけた。


それは、コカトリスだ。


説明文には、上半身が雄鶏で下半身が蛇のモンスターだ。

見ただけで相手を殺したり、飛んでいる鳥さえ視線の先で焼き殺すなんて、あり得ない説明文が書かれている。


なら俺の姿を見られたらアウトだ。

逃れられない死の呪いみたいな感じらしい。


あくまでも伝説の話なのだが・・・ゴーレムやゾンビを見てるから、あながち嘘ではないだろう。


なのでゴーの影に入って、影から念じた。

身長3メートルのコカトリスに影が伸びて拘束を始めた。


「コー、コ、コ、コケー!」とうるさく鳴き叫ぶ。


あ、こっちを見やがった。

見てる方向は、ゴーだ。


俺もゴーを見上げる。


なんの変化もない。

ゴーレムだから変化があったら、かえって怖いかも・・・


あ、蛇の尻尾で地面を叩いてジャンプしたぞ。

1メートルも動いたが影によって引き戻された。


あああ、下半身の蛇が影の中に引き込まれる。


あ、あっちにも向こうにもコカトリスが現れたぞ。

あの鳴き声で仲間を呼んだらしい。


すぐに影拘束を発動して捕まえる。



え!「バタバタ、バタ」と羽ばたく音が響くので見上げる。


なんとコカトリス数羽が飛んできていた。


目から異常な光を発しているのが分かった。

その瞬間に激痛が襲ってきた。


俺は、黒魔法使いだ。

呪い、石化、沈黙、麻痺、昏倒、盲目、スロー、混乱、ステータスダウンに耐性がある。

なぜなら・・・それらが影拘束で使用されているからだ。

そうでなければ強力なモンスターを拘束なんか出来ない。


しかし、それも長くもたない。

このまま死ぬのか・・・


危険を察知した影が凄い勢いで棘が飛び出す。


コカトリスを刺している風景がスローモーションのようにゆっくりと動いて見える。


「コケー!」


「コケー!」


「コケー!」


「コケー!」と4羽を突き刺して殺した。


助かった。


あのままなら死ぬ寸前だったよ。


あ、捕まえたコカトリスが影の中に・・・

なので3羽のコカトリスを「いでよ、コカトリス」と呼んだ。


黒いコカトリスだ。


やっぱり死の呪いを持っていた。


そしてコカトリスの魔石は、紫色で美しく輝いていた。

それがかえって死をイメージしているようで、影に回収した。



ああ、コカトリスと黒コカトリスが戦ってる。

影でパワーアップしたのかコカトリスは、呆気なく死んでいる。

黒コカトリスの圧勝だ。




そんな戦いをしながら進むと・・・湿地が・・・


「なんか居るぞ!」


黒コカトリスも警戒して湿地を見ている。


湿地から大蛇が出てきた。


9頭も・・・


嫌!違った、ヒュドラーだ。

巨大なヒュドラーが姿を現す。

マジで9の首を持つ大蛇の姿をしていぞ。


コカトリスの死の眼も効いた様子がない。


ゴーのパンチが蛇の頭にヒット。

頭を粉砕したぞ。


それなのに新しい頭が生えやがった。


あ、思い出した。

ヒュドラーは不死身の生命力を持ってる。


だから切っても頭が生えるのも有名だ。

なので影拘束を発動。


やっぱ影拘束が1番だ。


もがくヒュドラーをただ見ていると、又もヒュドラーが現れたぞ。


「お前も拘束だ!」


影が伸びてヒュドラーを拘束したぞ。


なんだなんだ、紫の息を吐きやがった。


あれって猛毒だ。

ヒュドラーの猛毒も恐ろしさでも有名で、ヒュドラーの毒の息を吸っただけで死ぬらしい。


なので影に避難する。


ここなら安全だ。



湿地では、ヒュドラー4頭を仲間にしたぞ。


なんか蛇関係のモンスターが続いている。

これってドラゴンの遭遇もあり得るかも・・・


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