第31話重力魔石



インドネシアの周辺の島々をリンリンに任せた。


ダンジョン管理局から呼び出しをくらったからだ。


ゾンビが居ないからなのか分からないが電波障害もない。

なので停止浮遊型ドローンが高度9,000メートルで人工衛星の代わりをしている。

魔石で1年間も浮遊停止して電波基地の役目をするらしい。


だからスマホが何度も鳴った。

仕方なくみたら「至急、ダンジョン管理局に来るように」とメールだ。



「じゃーリンリン、後は頼むね」


「はい、ゾンビを根絶やしにします」


なので影に入った。





ダンジョン管理局のトイレから出た俺は、スマホで電話した。


「今、戻りました・・・場所はダンジョン管理局本部の1階トイレで・・・はい・・・分かりました」


トイレ前で待ってると女性がやって来たぞ。


綾野あやのさんですね・・・わたし高橋の秘書をしている牧野です」


専用エレベーターで階数が書いてない階で降りたよ。

専用のカードキーがないと入れない。


「こちらです」


秘書に案内されて高橋部長の部屋に入った。



「よく来た・・・あのゴーに使った魔石を12個を揃えて欲しい・・・」


ここは社交的にお茶を出す場面だぞ。

すぐ本題に入るなんて・・・


「以前にわたした物は・・・使って無いと判断していいのかな・・・」


「魔石を使って新たな空飛ぶ要塞機を建造することになった・・・これを見たまえ・・・」


大きなモニターに映ったのは、貨物船だった。

その貨物船が急に海面から浮かんで、空高くまで浮いている。


空に浮いても大丈夫に、更なる内部強化が施されている。

特に魔石が鎮座する部分から船体に向かって・・・頑丈なはりが・・・


「あの貨物船には、重力魔石2つが使用されていて、もっとスピードを上げるには2つの重力魔石が必要なんだ。あの空飛ぶ貨物船もオーストラリアの運行に使って、データ蓄積をするつもりだ」


「すると要塞機を3機も建造すると・・・」


「まあ早い話がそうだ」


テーブルとトントンと高橋部長が叩きだす。


テーブルにあった書類には、正式な依頼命令書があった。


「分かりました。行って来ます」


そう言い残して影に入った。


「気の早い奴だ・・・」






さいたまダンジョンに俺は立っていた。


そして「いでよゴー」


巨大なゴーが飛び出してきた。


そんなゴーを見ながら俺も飛んだ。

向かう先は、ゴーレムが出現する場所だ。



あああ、プテラノドンが飛んで来た。

そのプテラノドンに向かった凄いスピードをだすゴー。

なんと首を掴んで「ボキッ」と折っている。


消えるプテラノドンの下に回り込んだ俺は、魔石をキャッチする。


何度もプテラノドンと戦うゴー。

もう圧勝だよ。




ワンパンでゴーレムの頭を吹飛ばすゴー。

又も現れるゴーレムに向かって下から上へ突き上げるパンチ。


あれってアッパーパンチだ。

顔は真直ぐ向けたまま、ひざを若干曲げ、ひざのバネを使って伸び上がると同時に腕を下から上へ突き上げている。

完璧なアッパーパンチだぞ。


教えたことも無いのに・・・


ああ、あのおっさんだ。

ゴーの内部でタブレットでボクシング試合を見てた。

それを見て覚えたのだろう。



またまた現れるゴーレム。

そのゴーレムに肩幅に構え、肘はしっかり脇腹にくっつけガードしてるぞ。


ゴーレムのパンチをガードして、左側に軽くステップインし、重心を落として相手のわき腹を狙う。

そして体のひねりを活用し、一気に突き上げる。


あれってボディブローだぞ。

人間のレバーを打ち抜き相手の体力を奪う。

しかし、相手はゴーレムだ。


レバーなんか無いハズだ。

それなのに膝をついて倒れて消えたぞ。



なんとゴーレムが繰り出すパンチに対して自分のパンチを合わせた。

アイアンになったゴーのパンチが交差して速く顔面にヒットしたぞ。

顔面が破壊されて打ち抜かれている。



これってカウンターパンチで難しいのに・・・

先に当てることにより通常の一発より強力なダメージを与えることができる。

そんなパンチまでマスターしてるなんて思ってもいなかった。



あれ!気がついたら魔石が20個もなっていた。


いい頃合だ。


「ゴー、帰るぞ・・・」


素直に従うゴー・・・その後で俺も影に入った。





高橋部長の部屋に出た俺は「あれ誰も居ない・・・」


仕方ないので電話して呼び出した。



1時間後に慌てて入ってきた高橋部長に怒られたよ。


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