第23話影法師8
韓国をモンスターから守る案が、国会で出された。
韓国と北朝鮮の北緯38度線、その国境線がモンスターから守る境界線らしい。
万里の長城より高く頑丈な壁を、建設する案が簡単に可決されたよ。
重機を使ったり生コンを流し込んだりなどはしない。
金も人件費も無駄に出来ない日本政府が出した命令は、魔法使いを使う方法だった。
土魔法使いが韓国に集められる。
「皆さん、この国境沿いに壁を作ってください」
「え!そんなの嫌だぜ」
「そんな用事で呼んだのか・・・」
「黙りなさい!!わたしの話を最後まで聞きなさい」
「あいつ、怒ってるぞ」
「第3位階魔法に上がったら、急に偉そうにしやがって・・・」
「そこ!黙れと言ったでしょ!」
土魔法使いが国境沿いに並んだ。
「手抜きしたらお仕置きよ」
言われるまま土魔法を発動。
土がせり出して10メートルの高さの土壁になった。
1回で1キロの土壁だ出現してしまう。
「日本人は、凄いですね・・・」
「その言い方はやめろ・・・俺らも日本国籍を取った。もう日本人だ・・・滅んでしまった韓国を忘れろ」
「でも・・・」
「我らの国は滅んだ!もう無くなった国を思いだすな!」
そんな壁の建設も20日で達成。
北朝鮮への門は、鉄製の頑丈な作りだ。
そんな夜に俺は、門の上と飛んでいた。
月が照らす影に向かって命令した。
「壁を全て強化しろ」
影がうごめき壁や門を侵食していった。
その侵食が終わった頃には、全てが黒くなっている。
あの黒くなる剣を大掛かりにやってのける。
これで頑丈な壁が完成したぜ。
これで強いモンスターの体当たりでも跳ね返すだろう。
あれ!大掛かりな魔法を使ったから、モンスターを呼んだようだぞ。
空に2頭のドラゴンが・・・あ、違ったワイバーンだ。
一瞬、焦ったぜ。
影拘束を発動する前に、無数のブラックショットを放つ。
ワイバーンより高く飛んで、急旋回してワイバーンを襲う。
ワイバーンも脅威に思い、急降下した。
まんまと罠に・・・
そのタイミングに合わせて影拘束を発動。
下から伸びる影に気づくが間に合わない。
呆気なく拘束が成功したぞ。
もう暴れ回ってる。
「諦めの悪い奴だだ」
やっぱ地上に出たワイバーンだ。
なんて手強いだ。
俺は、影拘束に魔力を更に消費して、やっとワイバーンを押さえつけることに成功。
ちょっとの油断も出来ない。
それなのにワイバーン2頭が飛んで来たぞ。
なんで早く来ないんだ。
空に飛んでいる上を旋回して、様子を
これってピンチだ。
ここから逃げたら影拘束が解除になって、ワイバーンの数も2倍になるぞ。
俺は、急いでプテラと吸血鬼を念じて呼んだ。
速く来たのは、プテラだ。
ワイバーンの頭上高く飛んでるから気づいてない。
先制攻撃したのはプテラだ。
無防備なワイバーン2頭に風攻撃がモロに当たった。
それでも倒すことは出来ない。
「キギャー」と鳴くワイバーン。
あっちこっちに傷が出来ていて血が・・・
全てが致命傷になってない。
それ程に皮が丈夫で致命傷にならなかった。
あ!あれは吸血鬼だ。
吸血鬼は、無数の赤いナイフを作り出す。
1人10本のナイフだ。
吸血鬼のリン・バッハーが「放て!!」と命令した。
無数の赤いナイフが二手に分かれて、ワイバーンを襲った。
プテラが傷つけた傷に突き刺さり、さらに
あれは痛いぞ。
295本が体内に入ったぞ。
そして生き物ように暴れ回る。
最後に口を開けるワイバーン。
火球を吐き出す。
なんと逃げる吸血鬼を追い回しているぞ。
追尾機能があるのか・・・
しかし身軽な吸血鬼に簡単にかわされ続けて、力尽きたように消えたぞ。
あ!ワイバーンの口から大量の血が・・・
そのワイバーンは、失速したように回りながら落下したぞ。
「ドガーン」と地面に激突しても動くこともない。
残っていたワイバーンも力尽きて、回りながら落下した。
体中から血を流しながら・・・
その頃には、2頭のワイバーンも影に引き込まれた。
俺は、すぐに呼び出す。
「いでよ影法師」
影からワイバーンが飛びだす。
空に雄大な姿で飛ぶワイバーン。
黒いから雄大に見えるらしい。
「お前は、ワイバだ。お前は、イバンだ」
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