第7話黒剣



俺は、ウキウキ気分で自動車学校へ。


急に思い立った。

16歳だから普通二輪免許を取ってバイクに乗ろうと・・・


Eランクのダンジョンに行くのに、近場では山の奥だった。


1日のバス時刻表だと行きは9時と帰りは午後6時しかない。


今後のことを考えると乗り物が必要だと思うのは必然だよ。

自転車での坂道で高トルクを得るために立ち姿勢になる、立ち漕ぎなんか嫌だ。

普段から自転車なんか乗ってない俺は無理だ。


なので普通二輪免許を取るために頑張った。

合宿の自動車学校に行ってたんだよ。

知らない土地だし新鮮だった。


しかし、身体能力が上がったのが原因で、何回も受ける羽目・・・

カーブを曲がるのも手加減して曲がる必要が・・・

油断したら捻っていた。

もう必死に反対に捻ったよ。


だから俺が乗ったバイクは、亀裂などの故障をしてた。

弱めのブラックショットで叩いて直した。


俺が犯人だとバレることはなかったよ。

俺の後に乗った奴が犯人と思われている。


ああ、可愛そうに・・・


「私が壊した証拠でも」


「証拠はないが・・・」


「なれ弁償なんかしません・・・訴えても構いませんよ」


あああ、やったやらないで口論してるよ。

俺だとバレたらアウトだ。


だから毎日がクタクタだ。



やっと普通二輪免許も取れて、中古バイクを買った。

どうせ壊れるならと中古に・・・


車名:エリミネーター400SE

年式:平成4年

走行距離:3754キロ

価格:185000円



なのでダンジョンの黒影は、放置したままだった。

あれあれ・・・黒影は、レベルアップしてたよ。

だから俺もレベルアップしてる。



Lv5


HP 50

MP100


黒魔法『第4位階魔法』



黒魔法は、第4位階魔法のままだが凄い発見をしたぜ。

ゴブリンが持ってた剣や槍が大量に影に入っていた。

どれもドロップした物だ。


それを取り出して見ると・・・黒い剣や黒い槍になってた。

それも強度が増している。


これって黒魔法が黒くしたかも、そう考えれば納得してしまう。




なので『吾妻ダンジョン』に行った。



黒影は、踏んだり蹴ったりの攻撃が多い。

身長の低いゴブリンを殴る場合は、かがむ体勢でないと殴れない。


またもゴブリンを蹴り上げている。



やっぱ黒影専用の剣を持たせたいよな・・・

ダンジョン管理局に特注で注文するしかない。

長くて重い剣になるから色々言われるかも・・・


やっぱ特注の注文はダメだ。


だからと言ってゴブリンの剣は小さ過ぎる。

どうしたものか・・・色々考えた結果・・・

ブラックショットで黒剣を叩けば、刀の鍛錬みたいにくっ付いて大きな剣なるかもと思ったよ。

影で黒くなった剣ならブラックショットも同じ系列だ。


黒剣も沢山あるから試してみて、失敗しても屁でもない。


「ブラックショット」


黒い球体が重なった黒剣に「バン」と当たった。

あ!ちゃんと付いてるぞ。


嬉しくなって「バン、バン、バン、バン、バン、バン」と叩く。


黒剣を取り出して更に重ねる。

1回2回とブラックショットで叩いたら・・・マジについたよ。

だから「バン、バン、バン、バン、バン、バン」と叩きまくる。


30本の剣を重ねて叩いて合体させて引き伸ばした。

もうMPが枯渇寸前だったぜ。


そして黒影の剣が出来あった。


160センチの長剣だが黒影なら調度いい。

小さな凹凸はあるが、鍛錬したことで結晶粒が微細化した感じで更に強度を増したぜ。



叩く音でゴブリンが集まってきた。


「黒影、黒剣で斬れ」


「ブヒー」


黒剣を片手で握って走りだす。


おいおい、ゴブリンを叩いて地面まで削りやがった。


「その使い方はハンマーだぞ!俺の斬りかたを真似しろ」


黒剣を取り出して走りだす。

ゴブリンに向かってジャンプした。


ゴウブリンを薪割りみたいに、真っ二つに斬り分けた。

自分で斬って驚いたぜ。

あんなに抵抗がないなんて・・・黒剣ってこんなに斬れるのか・・・

もうチョッとで地面だったぜ。


次のゴブリンも槍を突き出してきたが、身をかわしながら簡単に槍を斬り落とす。

そして返す剣で斬り上げて「ギヤー」と斬り裂いた。


バトルメイスではあり得ない光景だ。


「ブヒー」と黒影が叫んだ。


ゴブリン相手に真っ二つに斬り分けて、地面に当たる瞬間に止めた。


「やれば出来るじゃん」


「ブヒーブヒー」


もう掃除するよに「ブンブンブン」と斬っている。

まさに鬼に金棒だよ。


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2024年11月9日 12:00
2024年11月10日 12:00
2024年11月11日 12:00

黒魔法で何が悪い @katuniro

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