第14話 料理バトル、開幕くぅううう!!!!


 さぁっ! 始まりました!

 みつどもえ料理バトル大会ぃいいいいいいい!!!

 司会進行はこの私、モプミがやらさせていただきます!!

 この大会はその名の通り、我こそが世界一だと信じて疑わない凄腕の料理人達が自慢の料理を作り、それを審査委員達に食べてもらい、最終的に誰が一番美味しかったのかを決める大会です!

 では、早速料理人の紹介……と行きたい所ですが、その前に審査委員達をご紹介したいと思います。

 まずはこの村の食を支えている牧場の主にして、個人的には世界一の料理人と思っている……私の母です!

「こんにちは〜! モプミの母で〜す! 得意料理はシチューでーす!」

 お母さん、何か料理人に一言どうぞ!

「えーと……みんな頑張ってくださーーい!」

 はーい、ありがとうございます!

 では、次に私の親友のシャーナです!

「こんにちは! シャーナです! モプミちゃんに美味しい料理が食べれると聞いて参加しました!」

 シャーナも何か料理人にコメントは?

「とびきり美味しいのを期待しています!」

 ありがとう! 最後は、今大会の審査委員長であるポポポポー村の村長さんです!

「ふぉっ、ふぉっ……ワシがまだ若い頃、世界中の料理を食べ歩いた事があるから結構味にはうるさいぞ」

 おーと、これはかなり厳しい戦いになりそうか?

 さぁ、お待たせしました!

 今回の主役である料理人達のご紹介と参りましょう!

 エントリーナンバーーーーワンッッ!!

 彼がフライパンを振るえば食材が踊る!

 魅惑のダンスが調味料!

 マルガリータ王国一の料理人人形、オーセン!!!!

「どうもなーーの! オーセンだーーの!!」

 では、オーセンさん。本日の意気込みをどうぞ。

「他の二人の料理の味がかすむぐらいとびっきりジューシな料理をごちそうしてやるーーーの!!!」

 ありがとうございます! 楽しみにしています!

 では……エントリーーーナンバーーーーツゥーーーー!!!

 あの残虐非道な魔王ですらもメロメロに?!

 一口食べれば、凶暴な魔物があら不思議!

 可愛い子猫ちゃんになるくらい大人しくなるほどの腕前!!!

 魔界一のシェフ、バトーーーーナーーー!!!

「バトーナだ。よろしく」

 さて、魔界から来たそうですが、魔物達からの口コミはいかがですか?

「絶賛のコメントで溢れ返っているよ。この前、魔王がお忍びで俺のお店に食べに来たくらい俺が作るオムレツは最高なんだ!」

 という事は、今回作るのはオムレツで確定って事でいいんですね?

「あぁ」

 なんと先に作る料理を宣言しました!

 これは手の内を見せても勝てる自信があるという事かーーー?

「フンッ、まぁ、そういう事になるかな。なぜなら俺は『オムレツ大臣』だからな」

 うぉおおおおお!!! どんなオムレツが出てくるのか……めっちゃ楽しみにしています!!

 さぁ、さぁ……お待たせしました。

 皆さんも待ち焦がれている事でしょう。

 村の中……いや、世界一の料理人と自負している方を……。

 一口食べれば完食するのが名残惜しくなるほど美味しい料理を作る!

 彼女は神か? 料理の女神か?

 そうだ! 料理の女神だぁあああああ!!!

 レーーーリナーーーーー!!!!

「ありがとう! みんな、ありがとう!」

 おっと、レーリナの登場に観客達が総立ちで出迎えている!

 さすが! 全村人の胃袋を掴んでいるだけある!

 さぁ、レーリナさん。

 今日は二人の料理人との対決ですが……いかがですか?

「相手が二人来ようと三人だろうと、百人の料理人が来ようが、私に敵うやつはこの世にいないね!」

 さすが……おぉ、観客達の大喝采!!

 審査員席にいる村長達も応援しています!

 しかしっ! これは料理人バトルです。

 勝負は公平でなくてはなりません!

 万が一不正が見られた場合は即失格!

 忖度なんてもってのほか! 

 お母さんもシャーナも村長も、ちゃんと審査してくださいね。

「分かったわ」

「了解。モプミちゃん」

「うむ」

 うんうん……よし。

 それではルール説明です!

 料理人達は一時間以内に二品を作り、村長達に食べてもらいます!

 そして、最終的に誰の料理が一番美味しかったのかを決めていただきます!

 何か質問は……なさそうなので、早速始めます!

 では、まずは……食材調達からです!

 よぉーーーーい、はじ……。

「ちょっと待ったーーー!!!」

 はい? バトーナさん、どうされましたか?

「なぜ食材を集めなければならない? 普通用意しておくだろ?」

 何を言っているんですか。

 料理人は食材を集めて料理してこそ、本当の料理人だと思います!

「もしかして、モプミちゃんが食材を配達するのをサボ……」

 シャーナ。それ以上言うと司会進行の権限により審査員席を降りてもらいますよ。

「ぐむむ……分かった」

 なお、食材調達も制限時間に含まれているので、頑張って走ってくださーーい!

 ちなみに食材は地下の洞窟にあります!

 では、はじめぇえええええええい!!!


 さぁっ! 一斉に走り出しました!

「ハハハハ!! お先に失礼するぜぇ!」

 おぉっ! バトーナがトップです!

 さすがオーガ族だけあって、足が早い!

 続いて、レーリナ、オーセンと続いています!

「配膳で鍛えた脚力を舐めるなよ!」

「は、走るのが苦手ーーの……」

 おっと?! オーセンが早くも二人に遅れを取っています!

 これは後の調理時間に大きく影響しそうだ!

 あ、洞窟は立て看板があるので、そこを行けば穴があります。

 そこを通過して階段を降っていくと、洞窟に着きますので。

 あ、松明とかは必要ないですよ。

 鉱石でめちゃくちゃ明るくなっているので。

 あ、入り口手前に係員が立っているので、そこからカゴを取ってください!

 はーい、お願いします……。


 さぁ! 洞窟にやってきました!

 皆さん、慌てて食材をカゴに入れています!

「これにするーーの!」

 おっと、短距離で最下位だったオーセンが先に出発しました。

 残りの二人は……おや?

「よこしなさい!」

「嫌なこった! お前こそ他のを使え!」

「嫌よ! あなたの方こそ違うのを使いなさいよ!」

 どうやら卵が足りないみたいで、それを巡って争っています。

 困りましたね……ニワトリさんはそう都合よくポポンと産んでくれる訳ではないですし。

「あぁっ! もう! 分かったよ!」

 おっと、バトーナ、妥協して違う食材を選びました!

 先程オムレツに自信があると言っていた彼ですが、大丈夫なのでしょうか?

「ふふふ〜ん♪ これで優勝は間違いなし〜♪」

 レーリナ、嬉しそうにスキップしています!

 さぁ、彼らが集めた食材が今後どのような料理になっていくのでしょうか?


↓次回予告

いよいよ世界一の料理人が決まる。



 

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