第12話 みんなで〜♪ 踊ろう〜♪
今日は村の子供達と一緒に広場で歌をうたったり踊る事にした。
シャーナはギターで小さい音色を奏でながらリズムを取り、私は子供達と手を繋ぎながら踊った。
大勢の子供達と手を繋いでいるからか、巨大な円となっていた。
子供達の親や他の村の人達を暖かい眼差しを向けていた。
色んな歌を歌ったが、子供達のお気に入りはやっぱり『ヒャッポンポン』だった。
この歌は村長が子供の頃からある古い歴史があり、どの村人でも必ず一度は口ずさんだ事がある。
私も小さい頃はよく馬鹿みたいな声で歌っていたっけ。
「ねー! ヒャッポンポン歌おうよー!」
「僕、待ちきれない!」
「歌いたくてたまらないよーー!!」
子供達が早く早くとせがんできたので、私とシャーナは彼らの期待に応える事にした。
シャーナが軽快なリズムを奏でると、子供達はすぐにあの歌だと気づき、また踊り出した。
私と村の人達も一緒に歌った。
ヒャポポン ヒャポポン
ヒャポ ヒャポ ヒャポ
ヒャポヒャポポン
ヒャポポンヒャポ
ヒャポ ヒャポ ヒャポ
小川に流れる魚を捕ろう
みんなで仲良く捕ろう
熊さん 横取りしちゃ嫌よ
これは私達の朝ご飯
バターで焼いて食べるんだから
熊さん どっか行って
ヒャポポン ヒャポポン
ヒャポ ヒャポ ヒャポ ヒャポ
ヒャポポン
ヒャポポンヒャポ
ヒャポ ヒャポ ヒャポ
お山に生えてるキノコを採ろう
みんなで仲良く採ろう
鹿さん 横取りしちゃ駄目よ
これは私達の夕ごはん
美味しいキノコスープにするんだから
鹿さん あっち行って
ヒャポポン ヒャポポン
ヒャポ ヒャポ ヒャポ ヒャポ
ヒャポポン
ヒャポポンヒャポ
ヒャポポン ヒャポポン
ヒャポ ヒャポ ヒャポ ヒャポ
ヒャポポン
ヒャポポンヒャポ……
大体終盤は『ヒャッポンポン』と言いながらグルグル回転するのがお決まりだ。
いつも三回で終わってしまうが、今日は倍以上多かった。
皆、回り過ぎてフラフラになり、地面に倒れていた。
自然と愉快な気持ちになり、大声で笑っていた。
すると、回りにいた大人達が彼らの楽しそうに歌っている姿に触発されたのか、俺も私もと手を繋いで歌いだした。
シャーナは再び奏でた。
私も子供達もすぐに立ち上がって、また歌った。
これを数回繰り返していると、村長がやってきた。
どうやらあの歌に触発されて、魚のバター焼きとキノコスープを振る舞ってくれるらしい。
私達は喜んで村長の家に遊びに行った。
そして、心ゆくまで美味しい料理と食事を堪能した後は、また『ヒャッポンポン』を合唱した。
ただ食べた後なので、グルグル回転はしなかったけど。
あ、そういえば今日は魔物や人形達、襲いにこなかった。
まぁ、いいか。
こんな日が本来の日常なんだよ。
↓次回予告
モプミ、料理する。
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