俺の青春はROCKが過ぎる。

ロム

プロローグ

 カチッカチッと時計の針の進む音が聞こえる。


 静寂に包まれた6畳半の部屋には俺が1人だけ。毎日、寝ているはずの自分のベッドに腰掛けるが姿勢がなかなか定まらない。というよりかは、心が落ち着かない。


「どうしてこうなったんだ……」


 そんな独り言に返事をするかのように、部屋のドアがガチャリと音を立てて開いた。


「お風呂いただいたよ〜〜」


 部屋に入って来たのは、茶髪ボブの小柄な美少女だ。「ん〜〜」と腕を上げて伸びをしている。ゆったりとしたサイズ感のTシャツがめくれ、健康的な白い肌を露出させている。


 思わず、ドキリとしてしまう。


 そして、彼女の後ろに連なるようにしてもう1人部屋に入ってきた。こちらは腰まで伸びる黒髪ロングのスタイル抜群な美少女だ。長い髪をサラリとなびかせ、シャンプーの香りを漂わせている。


 どことなく漂う色気に、思わず息を呑む。。


 そんな彼女は俺と目が合うとニヤリと笑った。


「さぁ、楽しい夜を始めようじゃないか」


 そう。俺は現在、美少女2人に囲まれたハーレム状態にある。


 どのようにしてこんな状況になったのか。

 その理由を説明するには、彼女たちとの出会いを説明する必要があるだろう。夢もロマンもない、彼女たちとの出会いを。

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