第5話 禍々しい
子供が小さい頃夫が近くの川に遊びに連れて行き、戻ってきてから、夫の右足首が腫れあがり、その腫れは卵くらいの大きさになった。
赤みはないが、とてもかゆいらしい。
昔読んだホラー漫画で、肩や背中に、「人面瘡」という、人間の顔をしたこぶができ、不吉な言葉をしゃべる、というのを思い出した。
夫のそれも、禍々しい。何かに刺されたのだろうと、虫刺されの軟膏を塗っていた。それにしても、何に? 腫れがすごくて、見るだけでおぞましい。
翌日皮膚科を受診し、先生は、「何これ?すごいなー」と驚き、もう一人の先生を呼びに行き、その方も、川遊びのことからも、「多分ムカデだと思うけど、すごい腫れてるなぁー」と言われ、どうやら、ムカデに刺されたと判明した。
日に日に腫れは引いていった。人面瘡でなくて良かった。
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