第21話 我が家の特別待遇
クモは気持ち悪がられて、見つけたら殺虫スプレーを吹くときく。しかし我が家では、大小問わず丁重に接する。
理由は数年前にさかのぼる。図書館で小学生向けの昆虫図鑑のページをめくっていた時、「ゴキブリを捕食するクモ」という説明文と共にその写真はあった。
私はゴキブリが大嫌いだ。テカテカした体、不潔そうな足。絶滅を願っているのに耐性力があり、それも叶いそうにない。そのゴキをムシャムシャ食べてくれるとは!!
それから帰宅し、クモを丁重にもてなすお達しを出し、今日に至る。
ハエトリグモ級の小ささだと、そのまま見て見ぬふり。コバエを捕って食べているようだ。おお!よしよし! 娘が部屋に入ってきて嫌だという時は、手の中に入れて外へ逃がす。ハエトリグモよりもっと大きく、中くらいの大きさのが壁にいたら、透明のプラスチック容器をかぶせ、壁との間に下敷きを差し込み、下敷きをお盆のようにして持ち、外へ逃がす。まだ皆がそれに慣れていない頃、夫がびびりながら容器をかぶせたものだから、足を1本はさんでしまった。今は上手にできる。大型級になると、これは夫の出番。虫捕り網で捕まえて外へ逃がしてくれる。見事な虫捕り網さばきなのである。
今日も我が家のどこかでクモが活躍してくれているはず!
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