エミリー昆虫記

@iwaitoshi

第1話 真夏のゴキブリ

あれは、私が中学生の頃。扇風機しかない自室で蒸せる暑さの中、漫画を読んでいた。ふと何かの存在を感じ、辺りを見回すと、蛍光灯の紐にゴキブリがぶら下がっている!! オエーッ!!

 私は、すぐに殺虫スプレーを噴霧した。

 いつもなら、ゴキブリは、ブーンと壁の方に飛んでいき、あちこちにぶつかりながら、畳にひっくり返り、その弱ったところを、軽く丸めた新聞で叩き、サヨナラする・・予定だったが、そのゴキブリは、一度壁にチョンと足をつけるやいなや、ターンし、なんとなんと私のスプレーを持っている腕にとまったのである!!

 オエーッ!!


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