夢喫茶でまた会いましょう

あとがき

　ここまでお読みいただきありがとうございました。これにて「夢喫茶でまた会いましょう」は完結となります（2020年旧名時の作品です）。

　約一ヶ月と一週間で制作した作品。まさに友紀と駆け抜けたお話でした、笑。遅筆な自分でも頑張れば書けるものなのだなと思いました。中編文量の八万文字目安にしていたのですがギリギリでしたね…。

　初めての現代物。しかも一人称という新たな形で書きはじめたのですが、大変勉強になりました。三人称だと当たり前に書いていた主人公以外の心情を描けないのがもどかしかったです。あれこれ書きたくて、たくさん視点飛んでいたんだななんて思いました。

　色々とこだわりを詰め込んだので、せっかくならとここでご紹介させていただきます。気がついた方がいたら嬉しいです。

　◆食事と登場人物

　以前からですが食事は美味しそうに書くということを心掛けていました。少しでも雰囲気が伝わっていたら良いなと思っています。

　実は登場人物は色の名前が使われているのですが、初回や関わりの深い話での食事の色と紐づけていたりします。青い食事ってあんまりないのに多くなってしまいました…。

　マスターの名前も実は決まってます。ほんのりこうかななんて思い馳せてもらえると嬉しいです。

　山吹日向大：卵カステラ

　橙山大地：オレンジマフィン

　東雲あかり：ハイビスカスローズヒップティーとアップルパイ

　柚葉夏樹：緑黄色野菜たっぷり豆乳ソースドリア

　藍川時雨：マロウブルー

　千草晴人：ソーダとライチの琥珀糖

　山吹花菜：レモンタルト（山吹家お持ち帰りのお菓子）

　水野湊真：ブルーソーダ（アイスが溶けて混じり合った水色）

　マスター：星屑ようかん

　白谷友紀：ドゥーブルフロマージュ

　藤崎彩乃：ドゥーブルフロマージュブルーベリーソース

　◆連作・七織り

　本編でほぼ説明していますが、こちらも名前と花言葉と色を結び付けています。実は半分は偶然ですけれども、笑。

　湊真とマスターはそれぞれ海と星空という言葉で青と藍に含まれています。除け者にはしていないですよ…。

　赤。朝顔、別名東雲草。花言葉「結束」赤い朝顔は「儚い情熱的な愛」

　橙。橙の樹。花言葉「寛大」「気前のよさ」

　黄。山吹。花言葉「気品」「崇高」

　緑。柚子の樹。花言葉「健康美」「汚れなき人」

　青。露草、別名千草（鴨頭草（つきくさ））。花言葉「尊敬」「小夜曲」

　藍。蓼藍。「美しい装い」「あなた次第」

　紫。藤。花言葉「優しさ」「歓迎」「決して離れない」

　◆花言葉

　本編に出てくる花。そこに宿る花言葉たちです。

　春の鉢植えは希望と喪失が混じり合った感じですかね。

　ネモフィラ「可憐」「どこでも成功」

　スカビオサ「私はすべてを失った」

　イベリス「心をひきつける」

　写真展の一輪。

　まだ心の行き先を見いだせない友紀。

　それでも新たなことに挑めたことへの喜び。

　クレマチス「美しい精神」「旅人の喜び」

　夏の鉢植え。

　ナスタチュームは結局選ばなかったのですが、困難に打ち勝った先に希望が叶うということでペンタス。

　ペチュニア「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」

　ナスタチューム「勝利」「困難に打ち勝つ」

　ペンタス「希望がかなう」「願い事」

　以上気付かれないだろうこだわりでした。

　ここまでお付き合いいただきありがとうございました！