第24話 ツンデレヒロインVS光堕ち系以下略
でもさすが名家のお嬢様。直ぐに空中で体制を整えて、華麗に着地する。
念のため安否を確認すると下で元気にギャーギャー喚いていた。
お前もお前でしぶといな。俺はそんなことされたらしばらく呆然とすると思う。
「やあやあ、随分と元気そうじゃないか…「廊下は邪魔だ」という君の意見を汲み取ってあげたというのに…およよよ~」
いつの間にか窓に座っている碧唯。
その嘘泣き…とても腹立つね!!!
宝蔵寺もようムカついとる。ヒロインとは思えない顔してる、般若かな?
「…くっ」
「でもそうだね。まあ先に自己紹介をしようか」
互いが互いにが敵意をぶつける中、碧唯がそんな宝蔵寺を見下し、嗤いながら告げた。
「はじめまして、
「水野……?水之神…っ!?…ふ、ふ~ん、そういうことね」
宝蔵寺は、震えた声でボソボソと碧唯の
あ~
なろうお約束の亜種みたいなのが展開されてるんだけど。
この流れだと完全に
周りの生徒からも強いと認められかつ、四大名家である
序盤で主人公の力を見せつけ、それでいて読者のカタルシスを得られるというとても練り上げられた
ナチュラルに悪役ムーブをこなす碧唯さん。マジぱねっす!
「
「そんなことないでしょ!!!す、!少し驚いただけよ!」
「あはっ!!それは良かった、よっっと」
碧唯も腰掛けていた
「さてと、廊下と違って誰の迷惑にもならないし早速始めようか…」
学園に刻まれている戦闘用の
「【定義宣言】『我、水野碧唯は汝
§
原作ギャルゲーで中心的な舞台となるこの七帝都市。
七帝という名前を冠している通り、七つの学園を中心とした都市構造が広がっている。
アカデミー・オブ・ブレイズ
セレスティア
聖ナイトロード
ミスティロック
アヴァンロール
以上の七つの学園を総称しているこの都市。
すべての存在意義は同じ…この世から
であるが、全員が怨霊体を消し去りたい、駆逐したいなんていう考えを持っているわけではない。
学術目的で来たものや、腕だめし的な目的できたものなどたくさんの人間が存在する。
となると「
怨霊体に対抗するべく立てた都市がそんな人間で溢れたら都市の存在意義が薄れてしまう。
戦力を育てるためにわざわざ多額のコストと労働を費やしたというのにそれではあまりにも見返りがない。
で、だ。それらを解消すべく導入されたシステムが
前世の甲子園に近いそれは夏の風物詩として、生徒の青春ドラマとして頻繁に取り上げられることで生徒の学園間の闘争心を高めることに成功したのだ。
加えて、それにてランキング化された学園に優先されて資産が割り振られるとなれば、学園も生徒の実力向上に大きく力を入れることにもなる。
七帝総力抗争戦で優秀な成績を収めた学生にも夢のような報酬が与えられるため生徒も自分の実力を伸ばそうと躍起になる。
人間の遺伝子にまで刻まれた闘争心を煽るシステムは大方成功したと言える。
だが腕に覚えのある道徳の無いガキが集まれば、揉め事を無限に起こすのは脳みそ空っぽのメロンパンでもわかていることだ。
そんなくだらない、青二才の
そこで多くの学園でルールに則った生徒間の
それが
そんな中で、中学2年という
学年序列第一席次という天井で自身の
噂には聞いていた…それは嫌と言うほどに。
まさか…編入初日にやり合えるなんて何たる
いいわ今ここで白黒はっきりさせようじゃないの!!!
私の努力とあなたの才能。努力が才能を打ち勝つってことを証明してやるんだから。
だから初手から全力でヤル!!
「【
力強く両手を広げれば、その両手から蒼白い燐火が立ち上がる。
天女の羽衣のように軽くフワフワと宙を舞いながら宝蔵寺の体へと巻きついていく。
「へぇ、それが噂に名高い
「やはり知っているわよね…」
一度発動してしまえば、術者の
その習得難易度の高さゆえにここ数十年はまともな継承者が居なかったが…それを宝蔵寺藍が復刻させたのだ。
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