王子と踊り子

〈七部族〉と呼ばれる七つの部族が治める国、アーミラル。
混血は差別されるこの国で、混血の少女・ミューは、一座の歌姫だった亡き母の代わりに王宮で行われる立太子式の舞台に立つことになる。

立太子式では、七部族の最下位部族である〈兎〉の王子・ソラリスが、兄である王太子・レムに決闘を挑むという予想外の事態が起きる。その場に居合わせたミューは、レムの腕輪から放たれた黒い光に巻き込まれ、ソラリスと体が入れ替わってしまったあげく、城から出された彼（が入った自分の体）と離れ離れになってしまった。

それから一年。
「記憶喪失のソラリス」としてレムの監視のもとに軟禁生活を送るミューだが、再び王宮で行われた祝宴で、ソラリスとの再会を果たす。
彼は女子力を上げ外見と技を磨き、一座の看板役者の踊り子として王宮に帰…続きを読む