概要
過去の想いも、未来の想いも、季節の巡るその中に。
<夏の日の扉>
向咲日葵(こうさき はるき)は、未来の記憶を夢に見た。
立派な医学博士になっていた都合の良い夢を、受験に追いつめられた妄想と、笑おうとした。
だがその記憶の通りに、部屋の扉を開いて、幼馴染の八尺芙美花(やさか ふみか)が現れた。
記憶の未来では、芙美花は難病の治験で渡米して、三年間の闘病も甲斐なく、その地で亡くなっていた。
日葵は自分の無力を知りながら、最後まで側にいることを芙美花に誓い、引き留める。
芙美花も応えて、二人は手をつなぎ合い、記憶の未来とは違う一歩を踏み出した。
医学博士の鏑木日葵(かぶらぎ はるき)は、自身が開発した終末医療用の記憶再構成装置による走馬灯の中で、生涯、悔やみ、背負い続けた弱さから、自己満足という形であっても確かに救われて、臨終した
向咲日葵(こうさき はるき)は、未来の記憶を夢に見た。
立派な医学博士になっていた都合の良い夢を、受験に追いつめられた妄想と、笑おうとした。
だがその記憶の通りに、部屋の扉を開いて、幼馴染の八尺芙美花(やさか ふみか)が現れた。
記憶の未来では、芙美花は難病の治験で渡米して、三年間の闘病も甲斐なく、その地で亡くなっていた。
日葵は自分の無力を知りながら、最後まで側にいることを芙美花に誓い、引き留める。
芙美花も応えて、二人は手をつなぎ合い、記憶の未来とは違う一歩を踏み出した。
医学博士の鏑木日葵(かぶらぎ はるき)は、自身が開発した終末医療用の記憶再構成装置による走馬灯の中で、生涯、悔やみ、背負い続けた弱さから、自己満足という形であっても確かに救われて、臨終した
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!さっくり読めて引き込まれる土台のしっかりした作品
ざまあ、婚約破棄、追放、チート、無自覚、無双など、頭空っぽにして読む作品が上位に入りがちではある昨今、
SF、ヒューマンドラマといったものに食指が伸びない人にも是非とも読んでいただきたい。
内容は向咲日葵(こうさき はるき)という人物のお話。
文章、構成、どこをとっても不安がない。
登場人物にしてもセリフだけの脇役などではなく、きちんと一人の人間がそこにいるという、ひとつの現実世界に生きている人としているのがわかります。
あくまでも個人的感想ですが、文章の端々から作者様の中に積み重ねてきた素地が垣間見えて良いものをたくさん見て読んで経験にしてきたんだろうなと。
わずか3話の話の中で…続きを読む