3.なんか言ってやってくださいよ
派手なカップのフローズンヨーグルトを
男たちは、旅行客には見えないラフな格好で、肌は似たような日焼け色、金髪、赤毛、黒髪と、頭だけ個性的だった。日本人から見れば腹立たしいほどのマッチョぶりとジェスチャーで、陽気な大声をはり上げている。
「ちょっと、
「ごごご、
「ええ? 俺、先生たちほど、英語は得意じゃないですよ……ええと……」
この顔ぶれで助けを求められて、自分が出ていかないわけにもいかない。
「
「なっ……なにいきなり、どえらいケンカ売ってんですかっ?
「ええ? なんか、まずかったですか? 今の英文……」
とっさに顔面をかばった腕ごと殴られて、
気絶していれば楽だったのに、と思わないでもなかったが、仕方ない、
ボクシングなら三階級は上のマッチョな金髪男に、殴ろうとした右腕をあっさりはじかれる。そのまま、相手の右腕に胸ぐらをつかまれた。
思わず、また同じように、自分の左腕で胸ぐらをつかみ返した。
もんどりうって一緒に倒れる
どれだけそうしていたのか、空港のセキュリティらしい連中が、これまた大声で割り込んできた。
********************
ロサンゼルス市警察本部の
それはそれとして、
「どうも、
「さあ。東洋人の
「あうう……すみません、みなさん……。なんだか、大変な御迷惑をおかけして……」
「別に、
少なくとも
相手の男たちは、わざと
「この状況も含めて、
「
「な、情け無用ファイア、ですよね」
「理事長さんも
「まあ、クマにもウサギと
「なんだ、それは?」
軽口に、
「ポピュラーなジョークですよ。ある時、大統領がウサギを森に放して、CIA、FBI、ロス市警に逮捕時間を
「逮捕できてないじゃないか」
「次にFBIは、二週間の捜査で手がかりを得られず、森に放火して動物を皆殺しにしました。そして、ウサギはいたかも知れないが、不幸な事故で捜査は終了した、と報告しました」
「あ、あれ? 法治国家なんですよね、ここ?」
「最後のロス市警は、一時間で、ボコボコに殴られたクマを逮捕してきました。クマは、もう
「……なるほど。ジョークで
一人で顔を
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