第二十四話 探索
「
「心配かけたな」
数日ぶりに談話室に顔を出した
「なんだよ、癇癪はお終いか?」
「そういう言い方はないだろう」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべる
「早速だけど、作戦会議始めるわよ」
「あの研究用だと思われる施設を
「そのどこかにあの子達が……」
「基本は単独での同時襲撃でいいな? 戦力バランスから見て、
「問題ないわ」
「
「ああ」
心配していたであろう
「決行は三日後、天を仰ぐ深夜。全員万全の体制でかかってくれ」
ーー今回の目的は研究内容の奪取と破壊。そして子供達の保護。これは俺の希望だが、なるべく穏便にな
最後に
時計の両針が天を仰いだその時、遠く離れた四地点で五つの黒コートが翻った。
side
ガシャーン
大きな音を立てて窓ガラスが飛散する。飛び散った窓ガラスと共に二階の廊下に
「さあ、変革者の登場だ! ド派手に行くぜ!!」
突然響いた
「まあそう慌てんなよ。何もすぐに殺しはしねぇよ」
用意していた大量のロープで研究員を一人ずつ捕え、拘束していく
「
「了解! 念の為背後注意な」
構成員に後を任せ、
「入手した図面通りなら地上階はこれで全部か。残すは地下だな」
防火扉を模した重々しい扉に手をかけると、開けた中にある階段で地下へと足を踏み入れる。
階段を下りた先に、いかにもな注意マークや関係者以外立ち入り禁止の文字が貼られた扉が現れた。
「んで? これにこれをかざせばいいんだっけか?」
突入準備で配られたハッキング用のカードを扉横の非接触端末にかざす。
「おお!」
端末の小窓にnow scanningの英字が浮かぶ。しばらくそのままで待っていると、ガチャリという解錠の音と共に、文字がall greenへと変わる。
「なんかわかんねぇけど、開いたみたいだし、行くか!」
学のなさを露呈させながら
「なんつーか、地上に比べて陰湿な場所だな」
(嫌な記憶を思い出しそうっつーか)
懐中電灯片手に
「ん?」
途中までにあった倉庫類の扉と一線を画すように、新たな扉が目の前に現れた。
「いよいよ探し人とご対面かな?」
電子錠をハッキングで開けると用心しながら中へと踏み込む。暗闇に対して弱く感じる懐中電灯の光に照らし出された物を見た
「なんだよ……これ……」
side
「そろそろ地下の制圧に進む。あとは任せた」
静かに反応を返した構成員達を確認すると、
「……? この臭い、どこかで……」
地下に入ると漂い始めた臭いに
その答えはすぐに出た。 最悪な形であったが。
「これは……!? まさか他もそうなのか!?」
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