第十七話 報告
「共に来い。俺が言えるのはそれだけだ」
差し伸ばされた
* * *
「……あんたに話す事はない」
しばしの沈黙の後、
「言いたくなったら言えよー。無理には聞かない」
いつものような軽口を叩いて、後ろ手を振りながら立ち去る
「脳に干渉する!?」
それまで静かだった会議室に
「
「あ、わりぃ」
突然の
国会に乱入してから三日後。会議室には
「脳に干渉し、記憶にまでアプローチできるってのは確かか?」
「おそらく間違いないとみている。現に俺は心象世界って所で05と会話した」
「
「05の記憶が正しければ、今いる子供達は身体強化までしか使えない。あの科学者、
「
「肝心の05はもういないんだろ? 今の子供達が俺らと同等って可能性もまず無い。何が問題なんだ?」
「現状問題はないが、今後同じことが起きた場合の想定は必要だ」
「今回みたいに味方になってくれるとは限らないもんね」
少しばかり頭脳派とは言えない
「主要戦力を向こうが欠いている今、分かる施設を潰しておくべきだと俺は思うんだが、どうする?」
「何事にも下調べは必要だ。それに今回みたいに怪我をした子供達を無理やり戦わせる可能性も大いにある。助けたいなら準備は万全に、だ」
「とりあえず全員しばらくは本部待機で。情報が集まり次第指示を出す。しっかり休息取っとけよー」
そういう
五人に割り当てられている居住スペースの一つである、談話室。本拠地内にしては珍しく温かみのある絨毯やソファーセット、観葉植物などが置かれている。そこに場所を移した五人は思い思いの場所に腰掛けた。最初に口を開いたのは
「あの子達、大丈夫かな?」
「生きてはいるだろう。だが……」
再会した05の姿を思い出し、言葉を濁す
「諜報部の情報を待つしかないか」
「あーっ!! やっぱ俺はこういう頭使うの向いてねぇわ」
確かめるような
「
顎で出入口を指し示す
「ちょっとあんた達、休息取れって
「休息と訓練しないのは別だろ」
見咎めた
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