ドタくな土田くん

特に何もなくすぎさっていつ過ぎ去っていく中学生生活も残り一ヶ月を切った。
「私、大学行くまで彼氏作らないから」
突然告げられたセリフ。

ラブコメの主人公になりたかった。隣の席とか、登下校で出会う人とのラブコメとか、天使様が降りてきたりとか。
歳15にして、人生の残酷さに気づいた。
しゃべれる女子は片手で数えられるほど。ましてや、小学校からの付き合いだけど中学になってからはほぼ話してない人が1番身近な人。
一種の失恋をした気持ちで、近所の丘に向かった。
当然、丘の上に運命の人謎いるわけもなく、振り返れば痛いとしか言いようがないセリフを並べ気づけば夕暮れ。
空を見上げながら丘を降り始めた時、猫を踏んでしまった。
いや、“猫“のマークが入ったパンツを履いている女子のスカートを“踏んじゃった“。
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