★★★ Excellent!!!
夜の向こう、やがて光は射すのだと。 水凪 らせん
尊い!
いや、のっけから何を言っているんだ、とお思いでしょうが、やはりこの一言につきるのです。
梟面の少女と、少女に決して顔を晒さない鴉面の同僚。少女は死者の最期の記憶を読み取る異能持ち。同僚はそんな少女の回復役。
どう! どうですかこれ!
もう要素からして尊いと思いませんか!
この作品、Twitterで募集した8つのキーワードをタグにする、という企画から誕生したそうなのですが。何も違和感ないな、とか、タグとんでもないのに凄いなとか、
そういうのはええねん。
そこじゃないねん。
ずんと重苦しいダークファンタジーに、じれじれの恋。
そして、キーとなる『手紙』。
梟が可愛くて可愛くてしかたない。じれじれ具合が尊い!
けれど物語はどんどん過酷な方向へ転がっていきます。
諦めかけた最後の最後に、『奇跡の一手』が待っている。
夜が明ける、目映い光のようなラスト。是非ご堪能ください。