第20話 夜間飛行
友達の風はいつも優しいんだけど
よそで暴れてるのは知ってる
雨を運ぶし
家は壊すし
山火事を広げてる
だけど
友達なんだ
私のくだらない怒りを鎮めてくれる
大事な
君は人間とは違うから
世間の風ってやつとは無縁だなんて思ってたけど
怒るのを馬鹿々々しく思わせてくれる
何でだろう
君が暴れるのは
怒ってるからじゃない
ただ
そういうものだからなんだろうな
君の事を考えてたら
飛行機が遠ざかってゆく
たった一つ見える星は瞬き
この小さな空の下
この小さな空の下
この、小さな空の下
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