異界旅情③
四業のズワイトを倒した後、ユキノは感情の堰が切れたように嗚咽し感謝の情を吐露するのだった
あのイクスでさえユキノの背中を撫で、俺は優しく頭を撫でることぐらしかできずにいた。
「わたしなんかのために・・・・ズワイトと戦うなんて、レイジは頭おかしいの!?」
そうだ、この手のタイプは最初泣いたとしても徐々に腹が立ってきたり感情を制御できずに逆切れに近い怒りで乗り越えるようなことがあるのだろう。
まさにユキノがこのタイプで、置かれた境遇とか襲ってきたズワイトに対して怒り始めている。
「何よいきなり殺そうとするとかさ! まじでレイジがいなかったら私今頃お化けになってあいつに噛みついてたよ!!」
お化けになってでも噛みつこうとするユキノのたくましさ?ただでは起きない姿勢に好感を持った。
「・・・・ありがとうレイジ、イクス・・・・」
「約束だからな、とりあえず村に戻って一息入れよう。まだ脅威は去っていないようだし」
「え!?」
胸の縁結びのお守りが未だに振動を続けているのだ。ズワイトの時ほどではないが、この森にまだユキノを狙う何かがいるということなのだろうか。
その予感はすぐに現実のものとなった。
イクスが暗くなった森を照らすためにつけていたライトに反応したのか、何かが目の前に降り立ち有無を言わさず襲い掛かってくる。
鳥の皮を剥いで筋肉がむき出しになったような血にまみれた怪物の姿が浮かび上がる。
2m半ほどの全高と、翼長5m 骨ばって翼膜が血に濡れた痩躯な体にかからわず断末摩のような叫び声をあげながら鋭い爪で俺たちを切り裂こうと飛び掛かってきたのだ。
「イクス!」「はい!」
すばやくイクスがユキノを抱えて距離を取るのと同時に、俺はその爪をすり抜け抜き打ちに鳥頭を切り飛ばした。
この手の化け物は頭が急所じゃない場合もあるので、一時的に距離を取って再び斬りかかるつもりでいたがさすがに絶命したようだ・・・・
「なっ!! レ、レイジってやっぱりとんでもなく強いのね!だってこいつレッサーデーモンなのよ? 魔族の精鋭でも敵わない召喚された悪魔族なのに!!」
「ばっちいばっちい・・・ふきふきっと、こいつがレッサーデーモンなのか気味わるい姿かたちをしてるよな」
「・・・・大預言者様の言ったことはやっぱり正しかったのかも・・・・」
その後、死骸蜘蛛の足を引きずっていたイクスはこれも証拠になると俺が切り飛ばした頭もロープで縛っていくらしい。
後ろを歩くユキノの足音がさっきより幾分縮まって聞こえるようになった。
アマミ村の入り口ではウォービスやグニールまでがやきもきしながら俺たちの帰りを待ちわびていた。
「レイジおせえぞ!!!」
なんだグニールの奴、すっごく心配した顔してやがる・・・・
「おおお!!戻って来てくれたか!!」
「メイド嬢ちゃんも無事だったかって・・・なんじゃそりゃあああああ!!!」
イクスの提言で証拠を持ってきたほうがいいのではないかと、死骸蜘蛛の足の一部とレッサーデーモンの頭部を蜘蛛の糸の残りを使って縛り上げ引き摺ってきたのだ。
さすがに魔獄の騎士の体を持ってくるわけにもいかなかったが・・・・
「お、おい!?レイジてめえ、なんてもんを持ってきやがった!?」
「レ、レイジくん!?これはいったい!??見たこともない魔物の一部に見えるが」
イクスがずいっと入り口前に例の首と足を投げ捨てる。
「その足は多くの旅人や荷馬車を襲っていたと思われる死骸蜘蛛のものです。首のほうはレッサーデーモン」
「「レッサーデーモン!!?」」
冒険者たちが入り口での騒ぎに駆けつけるとあまりの壮絶な状況に言葉を失くしている。
そのうちのプリーストが吐き気を堪えながら訴える。
「ま、間違いなく悪魔族の醜悪な魔力を感じます!! これほどのものが暴れていたということですか・・・・」
プリーストと一緒に首と足を村から外れた場所まで行ってから火で焼き払い、清めの祈りを捧げて浄化を行った。
ウォービスたちに一度話がしたいと集会所を閉め切って、俺たちが連れてきた少女を含めて説明することになった。
・
・
・
「なるほど、では襲撃され逃げたところではぐれてしまいレイジくんたちに助け出されたということなのだな?」
「・・・はい」
「そうであったか、ゆっくり休ませてやらないとな」
イクスに促されユキノは用意された部屋で休ませてもらえるらしい。
「つまり・・・君はレッサーデーモンと死骸蜘蛛を倒したというのだな・・・・?」
「そう言ったはずだが」
「・・・・・さきほどな、魔物に詳しい奴に聞いてみたのだよ、レッサーデーモンもかなりの強敵ではあるがそれはともかく死骸蜘蛛という存在について・・・」
ウォービスの様子が何やらおかしい。
同席したグニールも早く言えという様子でイラついている。
先ほどの報告の時とは違って、態度に不穏なものを感じてしまう。
ぐびっとエールを飲み干してから、ウォービスは話し出した。
「数百年前、ある小国の騎士団を一匹で壊滅に追い込んだほどの化け物らしいじゃないか!いったいどうやって!?」
「別に死骸蜘蛛にしたくなければそれでいいさ。ただ身に降りかかる危険を振り払っただけだぞ?それに証拠を持って帰ったほうが安心するかと思ったんだがこれじゃあ俺が騙してるみたいで気分が悪いな」
「まったくだぜ、レイジの言い分のほうが正しいさ。ウォービスよ、あんた偉そうに仕切ってるがよ実際に働いて倒したのはこいつなんだぞ?」
そう言われてウォービスとその仲間たちは何も言えなくなってしまう。
「その災禍級の魔物をたった二人で倒してしまうなど、我々からしてみたら信じられないのだ」
「お前さんはレイジとあのメイド嬢ちゃんの戦いを見てないから言えるんだよ。一度でも見たらなるほど あれぐらいやるだろって気になるぜ」
俺は呆れ気味に立ち上がるとそそくさと出ていこうとする。
「待て、まだ話は終わってないぞ!」
ウォービスが苛立ちながら引き留めようとするが・・・・
「信じようが信じまいがどうでもいい。ただ俺は偵察の仕事はきっちりこなしたぞ?」
すぐさま犬のようにグニールがくっついてくる・・・
「気分がいいぜレイジお前の言葉にぐうの音も出ないって感じだ! 先行組で年長者なんで立ててやったがあの言い方はねえぜ」
「まったくだ」
グニールが食事に誘ってくれたが、保護したユキノの様子が気になると断っておいた。
イクスの話ではすぐに眠ってしまったらしいが、やはり魔力遮断用のアクセサリーをつけていても漏れ出る魔力は相当なものらしい。
「マスター、今後はどうされるのでしょう?」
「それなんだがな・・・・この寝顔を見ていたら守らないわけにはいかないだろう」
魔族の王の娘・・・・ん?魔族の王??気になるが、あとで確認しておこう。
どこか日本人的な面影のあるこの娘を守ることが、押し付けられたとしても俺の使命のような気がしてくるのは少し中二病が再発しているのかな?
◇
◇
翌朝、馬を走らせある程度までの安全が確保されていることが分かったため隊商は長い列を組み森向こうの オロギ村へと出発した。
ウォービスたちは俺に不審勘を持っていることが見え見えで、気分が悪い。
てめえらが出来ないことを押し付けておいて、信用しないとかもうどうでもいい。
俺がイラついていることを知ってか、ユキノは心配そうな顔で俺をちらちら見ている。
「ユキノ、その怖がらせるつもりはないんだ悪かったな」
「えっと・・・・イクスから聞いてる・・・・私を助けてくれて、そのありがとう」
「ははは、ユキノにそう言われて気分が晴れたよ。うん、そうだなユキノがそう思ってくれるんであれば他人にどう思われようが知ったことじゃないよな」
「・・・」
イクスは森の中なのでセンサー感度を広げ、微動だにせず数時間もサーチに全力を傾けている。
昨日とは同じ森かと思うほどに生命の活力が感じられる。
思えば虫や鳥のさえずりなど聞こえもしなかったからな。今では獣や鳥たちが息づいているのが俺たちにも伝わってくる。
途中休憩はごく短時間のトイレ休憩のみで、移動中に用意したランチを車上で食べることになる。
ユキノは魔法力の感度が非常に高いようで、時折虚空を見ては何かを感じている気配がある。
「ユキノは魔法力を敏感に感じ取れるのか?」
「魔法力っていうか、オルナの流れ」
「オルナ?」
しばらく驚いた顔をしていたユキノはこほんとかわいい咳をすると一気にまくしたてた。
「呆れたわね、オルナの存在も知らないの?オルナっていうのは魔法力の元になるこの大地や大気、あらゆるものに宿る神秘の力・・・・それが人の心の思いに触れると魔力になるの」
「へぇ面白いな!もっと教えてくれ」
「え、えっと仕方ないわね!」うれしそうにほほ笑むと得意げにオルナの講義をしてくれる。
”
人や魔物を含めた意思のある存在にオルナが接すると、その心に秘めた何かに反応し魔力になるけどそれが憎しみや怒りだとそういう邪悪な魔力に、逆に慈愛や誰かを癒したいとう願いが奇跡の力の源になるの。
魔力と奇跡は別物だと言われているけど、本質は一緒。
レイジが瘴気と言っていたのは邪悪な魔力に汚染されたオルナの流れのことだと思う。
魔力もまたオルナを変質させ、影響を与えるのよ。
ちなみに今ここで流れているオルナは森の植物や動物たちの生命への尊敬と生きるという願いよ。だから森のオルナは清浄なことが多いの。
昨日までは死骸蜘蛛が死と呪いを振りまき、レッサーデーモンが邪悪な魔力をまき散らしていたからまるで森が死んでしまったかのようだったわ。
”
パチパチパチ~
「ちょっとからかわないでよ」
「いや、本気で感心したんだ。ユキノは人に教える才能があるよ」
「え!?そ、そうかなぁ」顔を真っ赤にしながらかなりうれしそうだ。
「ユキノ、先ほどの話は大変参考になりました。現在進行中の演算を中止し新たな設計プランの構築に変更します」
新たな設計って何をだよ。
「ねえイクスってボッシュが言ってたみたいに発掘ドールなの?」
「詳しくは分からないがある遺跡に封印されてたんだよ、そしたら俺をマスターっていきなり呼び出して」
「このことは黙っていたほうがいいんだよね?」
「そうだ、お前のお父さんの情報と同じくらい内緒な」
「は、はい・・・・」
皆が神経をすり減らしながら夕暮れ間際に向こうのオロギ村へ辿り着いた時、隊商と村人たち、そして足止めされていたあちら側の隊商までが歓声に沸いた。
さっそく商人同士で情報交換が行われ、森が安全になったという情報に皆が喜んだ。
宿は埋まり行き場のない隊商の女性たちだけ村人たちの家に泊めてもらえることになり、当然イクスやユキノもお邪魔することになる。
俺はグニールに誘われて酒場の一角でごろ寝することになったが、ここでもウォービス一味による嫌がらせとも言える行為に出くわした。
「そこは俺たちが確保していた場所だ、お前らは外で寝ろ。年長者に敬意も払えんのか今時の連中は」
これにはグニールやその仲間たちがブチ切れる。
「他人に命令しといて手柄を自分たちのことのように報告してる屑に払う敬意なんてねえよ!それにここは村長からせめてここでって毛布や下敷きを借りてんだ」
「わしらが打ち合わせをしている間に隠れて寝床を確保するゲスどもが!」
「なんだと!?レイジたちをはめようと悪い噂を流すのに必死だったのが打ち合わせだと?」
グニールや同じ隊商の冒険者たちは全員俺の擁護に回ってくれており、言葉は乱暴だが言っていることは極めて正論だ。
それに対して奴らの老害っぷりにはこの俺もかなり切れ気味だった。
「どうせあのメイドもお前の肉奴隷として同行させているのだろう。あのレッサーデーモンの首も適当な野獣の皮を剥いできたに違いないのだ!」
一触即発・・・・・
だがそれ以上に俺は頭に来ていた。イクスを侮辱しやがったな!!
「おいウォービス、ちょっと表出ろ」
俺の気迫に空気が凍り付く。
腰には刀を差し、ゆっくりと村の中央広場でかがり火が焚かれているエリアへ向かう。
グニールたちは俺の背後へ、ウォービスたちは俺と対峙している。
「色々ごちゃごちゃとうるせえことを言ってくれてるようだが、ようは俺がそれ相応の腕をしていたら今までの無礼を詫びるんだな?」
「何を言うか!ヴァイスのレベル16ごときが偉そうに!」
「御託はいい。相手になってやる、ほらこいよ。誰でもいいぜ?何なら全員で来い。だがグニールたちは手を出すな、イクスを侮辱されてまで黙ってるほどこっちはお人よしじゃねえんだよ」
ウォービスたちはこそこそと話し合い、中で一番の手練れらしい中年の男が前に進み出る。片手剣と盾を持ったベテランらしい。
ギラついた目に剣が好きというより、斬ることに取りつかれたような目をしているというのが俺の第一印象だ。
「この男デーブは俺たちのパーティーで最も剣の腕が立つ。デュランシルト本部で行われる剣位認定段位で一段の腕前だぞ?貴様如きが敵う相手ではないわ!」
「だったらなんで森に偵察行かなかったんだよ!! てめえが片付けてくればよかったじゃねえか!」
グニールのヤジが見事に決まる!いいぞグニールもっと言ってやれ!
「もう我慢ならねえ、ウォービスよ、殺しちまっていいんだよな?」
「両者が同意済みの試合なら死んでも文句は言えないはずだが、もちろん逃げるつもりはないな?」
最初は紳士に見えたが、今は妖の類と変わらない醜い容貌をしている。
グニールたちも変貌ぶりにあきれ果てているといった様子だ。
”マスターレイジ、状況を把握しました。現在位置なら全員2秒で射殺可能です”
「待機しろ。いいかこれは俺の戦いだ」
”イ、イエス、マイマスター!”
何故か居合わせた村で足止めを食っていた冒険者が立会人を務めることになってしまった。
「えっと、試合開始ね、死んでも文句ないね?っていうか止めておいたら?」
俺より若干背が低い感じのどこかほわっとした雰囲気の冒険者だ。腰に剣を差しており盾は持っていない。身なりはそこそこ良いから意外と高いランクの冒険者なのだろうか。
「余計な手間をとらせて悪いな。だが嫌がらせと誹謗中傷、仲間への侮辱はこれ以上放置できん」
「そうか・・・なら仕方ないね、そっちはいいのかい?」
「構わないさ、嘘の手柄で名声を得ようとしたクソガキだ。腕の一本でも斬り落として痛い目を見させてやる」
「あのさあ、話聞いてるとウォービス側のほうが明らかに怪しいんだよね。やれ礼儀だ年長者だとか言うだけでエビデンスないじゃん」
「てめえ立会人やる気ねえならぶっ殺すぞ?」
「へぇボクにまで喧嘩を売るのかい?」
どこかのんびりとした細眼の剣士に見えたが、俺には分かる。こいつはデーブという奴より数段強い。
「めんどくせえ早く始めろ!ただし下手な真似すんなよ」
「じゃあさっさと始めるよ、はいはじめー」
「ちっ!!」
デーブが数歩飛び下がりこちらに警戒している。
俺は刀を抜くこともなくゆっくりと近づいていく。奴は既に剣を抜き盾と一緒に亀のようにがちがちの構えを見せていた。
「てめえ舐めてんのか!早く剣を抜きやがれ」
「気にするな、お前のやりたいように攻めてこいよ」
一歩、また一歩、俺は奴に近づいていく。
だがデーブはじりじりと下がる一方だ。
その様子は多くの村人たちも何事だと見物しており、一方的に冷や汗をかきながら下がることしかできない男を指をさして笑っていた。
「やる気がねえならクソして寝ろ」
「こ、このクソガキがあああ!!」
焦りと恐怖、そして怒りでバランスをあえて崩してやったことも知らずに・・・・
体勢と気合が整わない状態で長剣を振りかぶり、鈍重な右袈裟切りを仕掛けてくる。
最初は切り殺してやろうとも思ったが、この無様な腕に哀れみが一気にこみ上げる。
刀を抜くこともなく、俺は奴の剣を手のひらを使って叩き折ると、そのまま懐に潜り込んで背負い投げを思い切り決め、容赦なく地面に叩きつけた。
「ぐぎゃああああ!ぐあはっ!!!」
白目をむいて気絶するデーブの姿に立会人はやる気なさそうに試合を止める。
「はい、レイジくんの勝利~ぱちぱちぱち~」
グニールや村人たちが歓声を上げるがウォービス側はこれでも納得がいかないらしい。
「インチキだ!!イカサマだ!! この卑怯者め!!」
次々と声があがるも、立ち合い人は俺の肩をそっと叩き奴らに向き合った。
「えっと、お前らあの戦いのすごさも分からないほどに弱いの? ちょっとひどすぎだよね。あの素手で剣を叩き折った技さ、あれ並みの修練で身につくものじゃないよ?それにね、洗練された投げ技すばらしいよ」
「てめえ!最初からそっちの肩持ってたじゃねえかぐるかよ!」
「う~ん・・・どうしようねこれ、君らも随分ひどいのに絡まれちゃったね」
「同情してくれてうれしいよ」
彼はファルベリオスと名乗り、奴らに最後の警告を発した。
「最後に警告しておくけどね、レイジくんが本気になったらそこのデーブ氏は即死だったろうね、剣を抜かなくても」
「やってみなくちゃ分からねえ!」
「そうか・・・・・なら・・・・アラムディースバラムエーグ・・・・サークルソード!ミラーエンプレス!」
ファルベリオスは掌から発した光で空中に魔力の剣を作ると、一瞬でウォービス一味7人の足を地面に縫い付けるように串刺しにした。
『『『ぎゃああああああ!!!』』』
「ギルド規定及びリシュメア王国の私闘条項において、双方が同意の上で立てられた立会人に対し、敵意ある行動及び殺意を持って威嚇してきた場合は武力によって無力化する権限が与えられている」
パチンと指を鳴らすと魔力の剣が消えウォービス一味は呻き倒れ込んでいる。
「安心してくれたまえ、傷は指先ほどしかないが痛みだけ数倍になるルーンを刻んである・・・・君らが招いた結末だよ。最も僕は君たちを救ったということを忘れてもらっては困る。なにせそこのレイジ君が本気なら君ら全員瞬殺だろうからね」
何かと配慮してくれる人で助かったが、あの恐ろしいまでの魔力剣のコントロール能力はファルベリオスの力の一部でしかないという直感がある。
しかも7人を軽傷で無力化させるとは・・・・個人的にはズワイトよりよほど恐ろしい相手に思えた。
「後始末まですまない」
「いいんだよ、引き受けた仕事だからね。それよりあの時殺しておいたほうが彼らにとって幸せだったかもしれないよ?」
「・・・・意味は何となく分かるが、情けというより子供も見てるからな血は見せたくなかったていうのが本音さ」
ぱっと顔が明るくなったファルベリオスは語り合おう!と酒場へやってきた。
グニールたちも誘って酒盛りをするようだが俺はまだ未成年。ある程度世間話に付き合ってからさっさと寝ることにする。
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