000 彼の名は龍巍
暖かい日差しが地上を差し込んでいた。何とも優しく、まるで光その物が微笑んでいるかのように思わせる。
その日差しに照らされているかのように、ある場所に一つの美術館が存在していた。中には誰もいないのだが、多数の美術品が眠っており、数多くの題材を見せている。
竜の彫刻、人間達の姿を描いた絵画。そしてその一角には、ある題材を込めた数枚の絵画が飾られていた。
それはある者の生き様を描いた、思い出を形にしたような物。
白いドラゴンと共に、空を飛ぶ黒い獣。
ドラゴンと共に、ワイバーンの子供を優しく見守る獣。
街の人々が見上げている中、街の上を飛び立つ獣。
優しい朝日を、ただ一体で見つめる獣。
複数のドラゴンと共に飛ぶ獣。
そして絵画の下には、こんな文章が綴られている。
『この世ならざる姿と力を持ちながらも、白き竜を愛した者。竜を亡くしてもなお、この世界を飛び続ける。
彼の名は龍巍。彼はいつまでも、愛する者の世界を見守っている』
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