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「リンダ、どこ行ってたんだよ?」
いい子ちゃんの陸人が、教室に戻った私に心配そうに話しかけてきた。
2年でも同じクラスとか…
「保健室」
素っ気なく答え、自分の席に戻る。
今日の授業はあと1限しか残っていなかった。
…古文か…苦手なんだよね。
「林田さん、大丈夫?」
隣の席の丸メガネちゃんが心配そうに聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ。ありがと」
笑うとつられてメガネちゃんも笑った。
綺麗な笑い方をする彼女を、美しいと思った。
「名前、なんて言うの?」
「桐山 美優(みゆう)です」
少し照れたように、うつ向きながら美優は言った。
「よろしくね、みゅー」
「うん、輝流」
やっぱり笑った顔は、美しかった。
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