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陸人に付けられた痕が、制服の襟からはみ出る…

コンシーラーで叩くも、うっすらと残ってしまう。

噛まれたあともくっきりと綺麗な歯型が残っていて、本当にどれだけ力を入れてかんだのだろうかと思う。

まだ触ると痛い…

「学校、行きたくない…」

鏡の前の私に向けて、ボソッと呟く。

出るのはため息だけ。

二日も休むのは、さすがに嫌だった。

真面目に行っている訳では無いが、休んでまでやりたいこともない。


インターフォンが鳴った。


部屋から出て画面を確認する。

「おはよう、輝流!学校いこ!」

正直、確認しなくてもわかる。

花純は、私が学校を休んだ次の日は必ず迎えに来る。

花純と一緒にいるのはラクだった。

そのままの私を見ても変わらないでいてくれた。

髪を下ろして整え、なるべく見えない様に隠す。

玄関のドアを開けると、眩しい太陽の光の中で、嬉しそうに笑う花純がいた。

「おはよう、花純」



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