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輝流は、私のモノ。



昨日学校を休んだ輝流を迎えにいくのは私の役目。

だって1日でも会えないのは寂しい。

休みの日だって本当はべったり、くっついておきたいけど…それは、無理…。

でも、平日は私のモノ。


「おはよう、花純」

玄関から出てきた輝流は、いつもどおり気だるそうだった。

「おはよう!輝流!昨日は大丈夫だった?」

体調が悪くて休む。と言っていたので、心配だった。

「うん、大丈夫。ありがとう」

ふっと緩む輝流の顔が、好き。

「よかったぁ」

いつものように腕を絡ませ、学校への道を歩く。



輝流の綺麗な顔も、うらやましいスタイルも、

声も髪も、優しい甘い香りも。

全部一人占めしたい。

誰にも、渡したくない。


私には言わない、隠し事も、私は知らない、気付かないフリ。

それを知ってか知らずか、何も言わない輝流もなんだか可愛くて、好き。


女の子同士が、恋愛できないなんて事はないんだから、いつか、絶対。

私のモノにするんだから。

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