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「私の彼氏が、あんたの事が好きだから別れるって!どうしてくれるの?!」

どこかで聞いたことがあるセリフを、

誰かわからない女子に浴びせられる。

「みきが、可愛そうじゃん!」

「なんとか言いなよ!」

友達らしい子達が、それに続く。

「…悪いけど、あなたの彼氏も、あなた自身も、その友達も、誰だか知らないんだけど」

最もなことを言い、空気が変わる。

張り詰めた。

「なっ!!…」

「でも!ごめんね。そんな気は全くないから、その彼にも言っておいて

好きでもない人に好かれても、うれしくない。って」

ニコッと笑って、彼女たちの横をする抜ける。

「待って!」

掴まれた肩が後ろへと引かれる。

「そんな事で納得出来るわけ……」

「あっれぇ?みきちゃん?」

声のするほうを見ると、陸人が立っていた。

「陸人くん…」

掴まれた力が緩み、肩を離される。

「放課後デートするって言ってたから探してたんだけど、どしたの?」

ニコニコしながら、こちらに向かってくる。

ほかの友達がざわつく。

彼女が、戸惑う。

「……アホらし」





その日から、陸人が私に話しかけるようになった。


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