しゅりぐるま

高校生のあの一瞬に持つ他人への危うくもストレートな感情が、鋭く描かれています。

小気味良い会話、おしゃれな表現、優しいストーリー。
それぞれにNicoさんらしさが詰まった作品集です。

何気ない一言、ちょっとしたアイテムがリンクして、最後には大きな想いが届く。 小気味よい会話と優しく切ないストーリーを読みながら、読者は小さな違和感を覚える。 違和感の積み重ねは大き…続きを読む

理路整然と語られるその世界の常識では当たり前のラスト。
だけどこのラストを考えつく人は少ないと思う。

朝露のように美しい世界観が「あいうえお」作文で綴られています。

読むたびに違うテイストの詩になっていて驚きます。

血が見える、死が見える。
でもそれは鮮やかで美しい血。
希望と愛に満ちた死。

先生というより、恩師という方がしっくりくる。
それも誰かにとっての恩師ではなく、みんなにとっての恩師。
彼が交わった生徒たちとの物語が優しく、輪を作るように紡がれています。

キュンとするストーリーの中に、恋愛している時の寂しさ、もどかしさがある

奇妙なストーリーが断片的に繋がれていくが、どれも読みやすく引き込まれてしまう。そして最後に全てがつながった時、何とも言えない感動が押し寄せる。

怖いけど、最後まで読み進めてしまう。
彼女の恐怖と快感とともに――

巻き起こる迷い、とまどいを言葉にした詩集です。

物語が現実になる――哀しくも優しい物語。

台詞もない、ストーリーもあるのかないのかわからない。
だけど読むのが止まらない。

彼はいない間何をしていたのか。
目的を遂げるために奔走していたのであれば、ものすごく一途な純愛のお話。

主人公が外れることなく、「コンクリートに埋められた」ような毎日を器用に暮らし、居場所が見つけられてよかった。

転生者を毎日毎日くたびれるほど抹殺しているフィリアちゃんが実際にやっていたこととは……！？

バレエの専門用語や髪飾りをノリでつけるなど、実際に舞台にたった人にしかわからないことがたくさん書いてあって、作者さんも踊る（踊ってた？）んだなーと思いました！ ただ、それを知らない…続きを読む

そのヒーローが現れる時に聞こえる声は歓声か、悲鳴か！？

なんの音も匂いも感じない世界観が文字に映し出されている。
そこで愛について語るロボットと博士の話。

最後の予想だにしなかった一言にぞっとさせられる。

誰も彼に構わなかった。ただ一人を除いて。
そしてその一人のために彼は小さく重たい荷物を背負う。

長々と状況描写が来たあとに、ふいに主人公の悩みの話になる。
でもその突飛な感じが独特な引っかかりをもたせる。

彼女の仕事は忙しい。
まるで救命救急士のように働かなければならないのに、感謝もされず理不尽なことばかり。
そんな彼女を救ってくれたのは「おとな救命」の任を担った子供だった。

過去があるから今があると思えることが幸せと考える主人公は、どうしようもなく不幸だった――

全て彼女の目線で語られたこの物語は、言葉によって気持ちを伝える術をもたないものの切なさとそれでもなんとか伝えようとするいじらしさが描かれていて、心をぎゅっと掴まれる。

どの作品も世の中の無常さをうたっていると思った。
その上で前を向いてあるき出そうというメッセージを感じる詩集です。

誰かを想う気持ち、ずっとずっと大好きな、一途な気持ちに満ちあふれている作品

男性らしいうたの数々。
異性にはわからない感覚に浸る。

最初は惚れっぽい男の子の話かと思った。
でも彼は、ただひたすらに一途なだけだったのだ。
彼は何度も彼女を好きになり想いを告げる。

たまらなく寂しい気持ちを、そっとすくいあげたり、暖かく包み込んだりする、そんな詩群

生きることへの不器用さ、誰もが感じている息苦しさを表現している作品

男の人はあまり気持ちを口にだすことがないけれど、こんなことを考えているのだなと思わせてくれる。

タイトルから情景が浮かぶので短文の詩にもすぐに入りやすい。
学生の時のあの一瞬を思い出させてくれる作品。

誰にだって息抜きは必要
不思議なめぐり合わせがあたたかい家族の中にいる僕を強調していて、心があたたまる

嘘に勇気をもらった２人のすれ違いラブストーリー

新元号、好きです。

五七五七七のリズムが心地よい。
日本人に染み付いたそのリズムで語られる現代版和歌集。

作者の素直な気持ちがストレートに表されている。
年齢を重ねるごとに忘れてしまった感情を思い起こさせてくれる。

「理解できない」が好きです。

楽しくテンポよく描かれた学生生活が、一歩踏み出す勇気をくれる

作者の意図、誤りなのかわざとなのか、掴むのが難しい

「鳥のように」が好きです。

意図、一体これはなんだったのか、読み取るのが難しい

私の休暇先もこんなだったらいいな、と、思わずにはいられない。

2年の歳月を語るには些か淡々とし過ぎているが、ラストシーンの描写がよい。

不死者がはびこる世界で特別な力を持った主人公と、彼を心配する天使隊長。
二人の関係はどうなって行くのか、特別な力をとは！？
続きが気になる作品です。

主人公の脳内や会話の現代っ子感がすごい

そっくりそのままメロディをつけられそうな詩集です。

女の子はいつだって男の子の先を行く。
素敵な主人公でした。

互いを思い合う心が力強く描かれている。
いつか2人が結ばれる日が来ることを――