参加作品数

48

参加受付期間

  • 終了

企画内容

 試しに、こんな想像をしてみる。もしあの有名な「進撃の巨人」が漫画ではなく、小説だったら。しかも、なろう系やラブコメが幅を利かせるサイトに投稿されていたら。おそらく、漫画のようには注目されていないだろう。

 理由はいくつか考えられる。まず、サイト内で人気のジャンルではないこと。少なくとも検索ワードを予想する限り、読み専のチェックに引っ掛かる作品でないことは確かだ。
 そしてなにより、当該作品が売りとする要素を描くには相応の文章表現が必要だということ。例えば、立体機動による巨人との迫力ある戦闘シーンもそのひとつ。もしそれを地の文を使わずに書いたら、あるいは擬音語ばかりの拙い文章で表現しようとしたら、動きや状況が上手く伝わらない残念な作品になるのは目に見えている。

 他にも理由はあるが、上のふたつだけでもすでに読まれないことは必定。たまたま読む人がいたとしても、地の文から漫画やアニメと同じ絵面を空想できる読者がどれほどいるのか。そもそも真っ当な地の文を見ただけで、読みもせずに投げ出す人の方が多い環境である。

 逆をいえば前述のような要素が当てはまる作品は、爆発的な人気を誇る漫画やアニメと肩を並べる可能性を秘めているわけで。そういった潜在的な価値を掘り起こし、コミカライズやアニメ化に繋げていくことができれば、業界トップのK社や2位のS社が次々に打ち出してくる超人気作品にも対抗できるかもしれない。

 歯に衣着せぬ言い方をすれば、今のところカクヨム発の作品にそういう水準のものは見当たらない。おそらく編集者の資質のせいではないだろう。きっと経営側が、マニア向けに小商いをすることを方針として掲げているのだ。しかし、それでは単に「なろう」の真似事をしているだけ。マニア向けという意味においても、しょせんは二番煎じ。投稿サイトとしての独自性はあまり感じない。

 それならいっそ前述のような作品を掘り起こし、積極的にメディアミックスを展開し、会社の代表作になるくらいの超人気作品へと昇華させた方がビジネスとしては面白い。サイトの存在価値だって高まる。もし現行サイトを今の状態にとどめたいのなら、別サイトを立ち上げてもいい。そのくらいの熱量で仕事をやらないと、いつまで経っても業界トップにはなれないだろう。どこかの国会議員みたいに「三位じゃダメなんですか?」とか言いたい奴は、他でやってくれ。

 というわけで、この企画では前述のような要素、すなわち「映像化することで身震いするほどの迫力や感動を生む可能性を秘めた物語」を募集する。もちろん、それがきちんとした地の文で表現されていることが前提だ。
 たとえサイト上で読まれなくても、相応の読解力と審美眼を持つ相手になら価値を理解してもらえる。そんな作品に是非とも参加していただきたい。
 一部のマニア向けに注力した作品や、サイト環境に忖度した描写に乏しい作品、映像化してもあまりメリットがない地味な恋愛系や日常系作品などはご遠慮願う。
 あくまでも作者の自己判断によるものとし、こちらで内容のチェックは行わない。本棚企画なので、読む読まないはご自由に。

参加方法

参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「映像化することで身震いするほどの迫力や感動を生む可能性を秘めた物語」を選択してください。

運営より

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参加作品一覧